私たちの骨量は、20~30才前後にピークを迎え、その後40才くらいから加齢とともに低下していき「骨粗しょう症」になりやすくなります。骨折しやすくなり寝たきりの原因にもなってしまいます。
以前は骨密度を高めるためにカルシウム摂取が叫ばれていましたが、それだけでは不十分なことがわかってきました。
今回は、骨の強度を高めるための方法をお伝えします。
骨粗しょう症という症状を新聞やテレビでもよく目にします。
骨粗しょう症とは、骨の量(骨量)が減ってスカスカになることにより、骨の強度が弱まってしまう状態を指します。骨粗しょう症になるとちょっとした転倒などでも骨折するリスクが高まります。
症状が進むと、くしゃみなどの日常の衝撃でも骨に亀裂が入ったりすることもあります。
骨粗しょう症が厄介なのは、痛みなど自覚症状が無いことが多いことです。骨折して初めて気付くという方も多くいます。
骨はカルシウムだけからできていると思われている方が多いのですが、骨の構造はよく「鉄筋コンクリート」に例えられます。鉄筋にあたる部分はコラーゲン(たんぱく質)でできており、コンクリートにあたる部分がカルシウムからできています。骨の体積の半分はコラーゲンでその繊維の良し悪しが骨の強さを決める重要な要因なのです。
したがって骨を強化するには、カルシウムを多く含む食品に加え、たんぱく質もバランスよく摂ることが大切です。
カルシウムを多く含む食品には、いわし・シラスなどの小魚、小松菜、ひじき、乳製品などがあります。
また、カルシウムの吸収を促進するビタミンDも不足しないよう、干し椎茸やしめじ等のきのこ類からとるようにしましょう。
良質なたんぱく質としては、魚、鶏肉、大豆などがあります。
たんぱく質の中でも、魚肉たんぱく質はアミノ酸バランスに優れ、良質なたんぱく質として理想的です。
さらには、魚肉たんぱく質よりも吸収効率のよい「魚肉ペプチド」の摂取がオススメです。
ペプチドとは、たんぱく質が分解されてアミノ酸分子がいくつか繋がった状態のことで、通常の食品で摂るよりも効率的に身体にたんぱく質を吸収することができるのです。
ビタミンDは紫外線に当たると皮膚で活性化されるので、適度な日光浴は有効です。
また、骨の強さを保つためには強い筋力も必要です。日光を浴びながらウォーキングなどの適度な運動を生活に取り入れ、筋肉もバランスよく鍛えるとよいでしょう。
いかがでしたか。
意外と骨を作るのは、カルシウムだけと思っていた方は多いのでないでしょうか。
またカルシウムだけを摂り過ぎてしまうと、泌尿器系の結石のリスクが高まるとも言われています。
何事もバランスが大切であることは言われていますが、たんぱく質、カルシウム、ビタミンDをバランスよく、また、食事と運動のバランスも考えて、骨を丈夫にいつまでも活動的に過ごせるようにしていきましょう。