2020.06.30
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高齢者は特に気をつけたい。夏バテの原因と対処法

皆さんは、夏になると体にどういった症状がでますか?
暑い日が続くと夏バテになる方が多いですが、今回は高齢者の夏バテによるリスクと対処法、暑い日のお勧め食事メニューをご紹介します。

高齢者が特に気を付けたい、夏バテの本当の怖さ

夏バテによるトラブルは、

・体が重い
・眠れない
・肩こり
・頭痛
・胃腸の不調など

人それぞれ症状は違います。

特に高齢者は、体調を崩すと回復に時間がかかることに気を付けたいです。
回復力のある世代は、夏バテがきっかけで体調を崩しても、すぐに元気になります。
しかし、高齢者の場合、基礎体力や免疫力などの機能が低下しているため、自己治癒力も弱くなりがちです。
そのため、薬を飲んだり、治療をしたりしても、回復に時間がかかるのです。
夏バテによる体調不良がきっかけとなり、持病の悪化や衰弱、体調不良の重症化、後遺症につながる可能性もあります。
また、高齢者の水分不足は、血中濃度が増し、血管が詰まりやすくなるため、脳梗塞・心筋梗塞にも注意が必要です。
夏バテから体調不調のきっかけをつくらないことが高齢者には特に大切といえるでしょう。

夏バテの原因。なぜ、体調を崩しやすいといわれるのか?

夏バテの主な原因は、2つの不足があるといわれています。

1.水分不足

高齢者になると、体の感覚が鈍くなりやすいです。
そのため、暑さをあまり感じなかったり、のどの渇きに気が付かなかったりが原因で、水分不足になりがちです。

・室温が28℃以上にもかかわらず、冷房や扇風機を付けずに過ごしている方
・飲み物から摂る、1日の水分が500ml以下の方

心当たりのある方は、注意が必要です。
1日家で過ごしていたとしても、汗や尿、便や呼吸からも、水分は失われています。
1日2000ml以上の水分が出ていくといわれており、夏の暑さもあると、さらに水分は排出されます。
水分不足は、ドロドロ血液になりやすくなり、動脈硬化の危険性もあります。

2.栄養不足

暑くなると、塩分不足や自律神経の影響、冷たいものを頻繁に摂取するようになるなどの理由で、胃腸の働きが悪くなります。
また、食欲が落ちる、さっぱりした食事を好んで肉や魚を避けることによって、栄養不足になりやすいです。
体は食べたものから作られるため、栄養のあるものを適量食べないと、エネルギー不足になります。
不調のきっかけをつくらないためにも、水分不足と栄養不足には特に気を付けましょう。
夏は特に、「食」を大切にして、旬の美味しい食材を取り入れながら、楽しんで食事をしましょう。

今すぐできる、夏バテしないための生活習慣


1.こまめな水分補充

コーヒーや緑茶などは、利尿作用があるため、水分が排出されやすく控えた方が無難です。
また、冷たいものは体が冷え、代謝がさらに悪くなり、胃腸への負担もあります。
常温もしくは白湯を飲むとよいでしょう。
寝ている間に、多くの水分が失われていますので、朝起きたら1杯の水分を飲むことを習慣にしましょう。また朝風呂に入る際は、入浴中に汗をかくので、入浴前後に水分を摂ることをお忘れなく。


2.適度な運動を行う

屋内外の温度差などについていけず、自律神経が乱れ、夏バテになる高齢者がいます。適度な運動を行うことで発汗し、自律神経が活発になります。「蒸し暑い夏に運動?」と抵抗がある方もいるかもしれませんが、まずはラジオ体操やウォーキングといった軽い運動を生活に取り入れてみてはいかがですか。昼間の気温が高い時間帯は避け、涼しい時間帯に日課として取り組んでみてください。


3.良い睡眠をとる

人間は寝ている間に疲労を回復します。体力を消耗しやすい夏の時期こそ、良い睡眠をしっかりとりたいもの。
猛暑が続くと湯船に浸かることを避ける人がいますが、良い睡眠をとるためにも湯船に浸かることをお勧めします。湯船に浸かることで、身体の奥の温度を上げ、眠気を誘う体内温度変化が起こるといわれています。就寝時間の1時間ほど前にぬるめの湯(40℃程度)に10分ほど浸かるとよいでしょう。
また熱帯夜はエアコンを朝までつけっ放しということもあるかもしれませんが、寝ている間に身体が冷えすぎてしまう恐れがあります。夜間のエアコンの設定温度は28℃位の高めに設定し、風が直接あたらないようにしましょう。


4.定期的に室温チェック

老化による温度受容の機能低下で、温度変化への感度が鈍くなる高齢者が多くいます。冷房の効きすぎにより室内温度が低すぎたり、逆に室内が暑くなりすぎていても、高齢者は気付きにくいことがあります。温度調節を体感で判断するのではなく、目で見て数字として分かる室温計で、判断するようにしましょう。


5.栄養バランスのよい食事を摂ること

先に述べたように、夏場は食欲が減退し、さっぱりした食事に偏ることで、栄養不足の恐れがあります。
栄養が不足することで、疲れやすくなります。
すると、動くことも億劫になり、動かないから十分な睡眠もとれない、睡眠がとれないと疲れも取れず、さらに動かないという、悪循環を招いてしまいかねません。
元気な体づくりの基本として、栄養バランスを意識した食事を摂りましょう。

夏バテ予防に摂りたい栄養素

食べることは健康実現の始点といえます。
ここでは、特に夏バテ予防に摂るべき栄養素をご紹介します。

ビタミン

骨や筋肉の修復をし、疲労回復を助けてくれます。
また、ストレス緩和の作用もあるため、暑さによるストレスもリセットしやすくなります。
ビタミンが不足すると、疲れやすくなる、食欲がなくなるなどの症状が出てきますので注意が必要です。
ビタミンを多く含む食材:豚肉、ウナギ、レバー、豆腐、玄米、キノコ類、野菜類(ジャガイモ、ほうれん草、ニンジンなど)

ミネラル

丈夫な歯や骨を作る、脳を活発に動かす、肉体の疲労回復効果があります。
ミネラルを多く含む食材;野菜類(ブロッコリー、オクラ、玉ねぎなど)、魚(さば、鮭、イワシなど)、豆腐、乳製品、海藻類など

クエン酸

新陳代謝を活発にし、疲労回復を促します。
クエン酸を多く含む食材;梅干し、レモン、キウイフルーツ、黒酢など

たんぱく質

血液や筋肉をつくる、免疫力やスタミナをつけるには、たんぱく質が必要不可欠です。
たんぱく質を多く含む食材;肉、魚、大豆、卵、豚肉レバー、納豆、チーズなど
特に、魚肉たんぱくは高齢者におすすめ!

1.肉や乳製品に比べて、脂質が少なく消化がしやすい
2.高たんぱく低カロリー
3.焼く、煮る、刺身、加工品、ボリュームのある料理、さっぱりした料理などバリエーションが豊か

ペプチド・アミノ酸

最近では、たんぱく質を分解したペプチド・アミノ酸のサプリメントが数多くでていますので、少食の方や肉魚が苦手な方などは積極的に取り入れてみるのもよいでしょう。
特にペプチドのサプリメントは吸収効率が良く、疲労感軽減効果もありますので、夏バテ予防にはオススメです。

ペプチドとは、たんぱく質が消化酵素で分解され、アミノ酸が数個固まった状態のこと。アミノ酸を2~3個まとめて取り込めるため、効率的に体内に補給することができます。肉や魚のたんぱく質からアミノ酸を摂ろうとすると、消化され吸収されるまでに3~4時間かかりますが、ペプチドでは、既に分解された状態ですので30~40分で吸収されていきます。

簡単!美味しい!夏バテを防ぐメニュー3選


夏バテ予防に摂りたい栄養素を含んだメニューを紹介します。
いずれもお手軽に調理できる料理ですので、夏の献立に加えてみてください。

◎赤魚の納豆和え

<主な食材>赤魚/ほうれん草/納豆/鰹節
ほうれん草をゆでて一口大に切ります。焼いた赤魚の身をほぐし、赤魚と納豆とほうれん草を混ぜます。その上に、鰹節をかけます。
2種類のたんぱく質と、ビタミンミネラルが豊富なほうれん草を一緒に食べられるので、夏の疲労回復にもおすすめです。

◎夏野菜とツナ缶の梅サラダ

<主な食材>ツナ缶/豆腐/レタス/キュウリ/トマト/梅干し
レタス、トマト、キュウリなどお好みの旬の野菜を、食べやすい大きさに切り、ツナ缶と豆腐を混ぜます。梅干し3個、ごま油大さじ2、ポン酢大さじ1、ゴマ適量を混ぜてドレッシングを作り、食材にかけて完成です。
梅干しとごま油でさっぱり食べられ、様々な栄養素を満遍なく摂取できるメニューです。

◎かまぼこのバター醤油焼き

<主な食材>かまぼこ/お好みのキノコ(しめじやエリンギ等)/バター
かまぼこを1cm幅に、お好みのキノコを食べやすい大きさに切ります。中火に熱したフライパンにバター15gを溶かし、かまぼこ、きのこを焼きます。焼き色が付いたら、醤油小さじ1を入れ完成です。
かまぼこは魚肉たんぱくが摂れる食品です。
キノコは栄養豊富で、生活習慣病の予防にもつながるといわれているため、積極的に食べたい食材です。香ばしい香りで食欲も増し、暑い夏にぴったりです。

食事を変えると、体が変わる。元気に夏を乗り切ろう!


元気な体を作るには、しっかり食べる、しっかり寝る、しっかり動くことが大切です。
まずはしっかりと食べることで、体にとっていい循環が生まれますので、食を楽しみながら、暑い夏を元気に過ごしましょう!

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