歳を重ねると体力や筋力の衰えが気になります。でも年齢を理由にスポーツをあきらめるのはもったいない。今の時代、シニア世代でも楽しめるスポーツはたくさんあります。
最近では70代、80代になってからスポーツを始める方も増えています。こんなに元気になれるなら、もっと早く始めればよかったと話す高齢者の方々も少なくありません。多くの方にシニアスポーツに触れて、魅力を知ってほしいと思います。
この記事では、シニア世代におすすめのスポーツと、それを続けるコツをご紹介します。明日からでも、あなたの生活に取り入れられるはずです。
何から始めれば良いか迷うものです。まずは自分の体力や好みに合ったものを選ぶことが大切です。無理なく楽しめて、続けられるスポーツを見つけましょう。
一番お手軽なのがウォーキング。特別な道具も必要なく、今日からでも始められます。
「ただ歩くだけ」と侮るなかれ。正しい姿勢で歩けば、全身の筋肉を使い、心肺機能も鍛えられます。近所を歩くだけでも、景色の変化を楽しみながら続けられるのが魅力です。
最初は10分程度から始めて、慣れてきたら20分、30分と延ばしていくといいでしょう。目標は1日6000歩。いきなり達成しようとせず、少しずつ歩数を増やしていきましょう。
膝や腰に不安がある方には水中での運動がピッタリ。水の浮力で体重が軽くなるので、関節への負担が少ないのです。
泳げないという方でも大丈夫です。水中を歩くだけでも立派な運動になります。水の抵抗で陸上より効果的に筋トレできますし、転倒の心配もありません。
最近は自治体の温水プールでシニア向けの教室も増えています。水着を着ることに抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、同世代の方ばかりですから安心して参加できるでしょう。
本格的なゴルフは敷居が高いと感じる方には、グラウンドゴルフがおすすめ。公園や広場でプレーでき、ルールもシンプルです。
クラブで打ったボールを何打でホールに入れられるか競うゲームで、強い筋力は必要ありません。屋外で適度に体を動かせて、仲間との会話も楽しめます。
「最近始まったグラウンドゴルフ大会が楽しくて、負けず嫌いが出てきて家でも素振りの練習をしている」と話す80代の方もいらっしゃいます。
チームプレイが好きな方にはゲートボール。戦術を考える面白さと、仲間との連携が魅力です。
頭と体の両方を使うため、認知症予防にも効果があると言われています。作戦を立てるときの真剣な表情は、まるで若返ったようだと周囲の人が感じることも多いようです。
初めは難しく感じるかもしれませんが、地域のクラブに入れば丁寧に教えてくれます。「最初は見学だけ」という参加の仕方も可能です。
「激しい運動は自信がない」という方には、ヨガやストレッチがぴったり。自宅でもできて、天候に左右されないのも魅力です。
DVDや動画視聴サイトを見ながら、あるいはテレビの健康番組に合わせて、自分のペースで行えます。呼吸を意識しながらゆっくり体を伸ばすと、心も体もリラックスできます。
椅子に座ったままできる「チェアヨガ」なら、膝や腰が痛い方でも安心。柔軟性が高まれば、日常の動作もラクになります。
「若い頃のように動けないから…」とスポーツを敬遠していませんか?実は年齢を重ねたからこそ、スポーツの恩恵は大きいのです。
年齢とともに筋肉は衰えます。特に足腰の筋力低下は要注意。転倒による骨折が寝たきりの原因になることも。
でも安心してください。80代から筋トレを始めても効果があると言われています。週に2〜3回の運動で、驚くほど筋力は回復します。
階段が辛かったのに、運動を始めてからは孫と公園で遊べるようになったという例もよく聞きます。諦めるのはまだ早いのです。
血圧や血糖値が気になる方にもスポーツは効果的。薬に頼るだけでなく、体を動かすことで数値が改善したという例は少なくありません。
有酸素運動は血管の柔軟性を保ち、血流を改善します。筋肉が増えると糖の消費量も増え、血糖値の管理にも役立ちます。
医師から運動を勧められて渋々始めた方が、半年後には服用する薬の量が減ったという体験談もあります。健康診断の数値が改善すると、自然とやる気も上がるものです。
物忘れが気になる年齢になると、認知症の不安も出てきます。実は体を動かすことは脳にも良い影響を与えるのです。
汗をかくと頭がスッキリするという感覚は多くの人が経験するものです。運動で脳の血流が良くなり、脳細胞に酸素や栄養が行き届くためです。
特に新しい動きを覚えたり、ルールのあるスポーツは脳の活性化に効果的です。麻雀より効果があると実感している方もいます。
スポーツにはストレス解消効果もあります。体を動かすと「幸せホルモン」とも呼ばれるエンドルフィンが分泌され、気分が上向きになります。
朝のウォーキングを休むと、なんだか一日調子が出ないというのは、習慣化した方によく聞かれる感想です。それほど体が運動を求めるようになるのです。
また、スポーツを通じて仲間ができると孤独感も解消されます。週一回のスポーツクラブが生活の楽しみになっている方も多いようです。
「始めたは良いけど続かない…」そんな経験ありませんか?実は続けるコツがあるのです。
「昔取った杵柄」とばかりに、若い頃と同じようにハードな運動をすると、翌日動けなくなったり、ケガのリスクも高まります。
最初は「物足りないかな?」と感じるくらいの軽い運動からスタートすることが大切です。「会話ができる程度の強さ」が目安になります。
最初の一ヶ月は本当に軽く取り組んだから物足りなかったけど、おかげで続けられたという先輩の声は参考になります。まずは続けることを最優先に考えましょう。
「時間があるときに」では、なかなか続きません。「月水金の朝9時」など、曜日や時間を決めると習慣になりやすいです。
カレンダーに予定として書き込んだり、家族に宣言するのも効果的です。周囲の人に進捗を確認されると、さぼりにくくなるというのも心理的な効果があります。
天候に左右されないよう、雨の日の代替メニューも考えておくと安心です。雨の日は室内でストレッチなど、自分なりのルールを作っておきましょう。
一人だと「今日はやめておこうかな」と思っても、誰かと約束していれば頑張れるものです。
地域の教室や同好会に参加すれば、自然と仲間ができます。最初は勇気がいったけど同世代の仲間ができて良かったという声もよく聞かれます。
無理に合わせる必要はありませんが、適度な「人の目」があることで、継続するモチベーションになります。
「毎日同じメニューをこなす」のは意外と難しいもの。季節や体調、その日の気分に合わせて調整するのが長続きのコツです。
夏は熱中症リスクを避けて朝早くに活動したり、冬は室内メニューを増やすなど、柔軟に対応しましょう。
今日は体調が良くないからいつもの半分だけにしようという調整も大切です。無理して体調を崩すよりずっと賢明な選択と言えるでしょう。
運動と食事は車の両輪。特にシニア世代には適切な食事が欠かせません。スポーツの効果を最大化する食事のポイントをご紹介します。
バランスの良い食事が基本ですが、特に意識したいのがタンパク質、カルシウム、ビタミンDです。
緑黄色野菜や果物に含まれるビタミンCは抗酸化作用があり、運動による筋肉の疲労回復を助けます。色とりどりの野菜を意識して取り入れましょう。
冷凍野菜を上手に活用するという工夫をしている方も多いです。調理が簡単で栄養価も保たれるため、シニア世代の食生活に役立ちます。
年齢とともに筋肉は減少します。これを「サルコペニア」と呼びますが、タンパク質の摂取と適度な運動で予防できるのです。
若い頃より消化機能が落ちるため、シニア世代はより意識してタンパク質を摂る必要があります。体重1kgあたり1.0~1.2gが目安です。
プロテインは若い人のものと思われがちですが、実はシニア世代にこそ必要な栄養素です。もちろん、自然な食品からの摂取が基本となります。
朝昼晩、バランスよくタンパク質を摂るのがポイントです。
筋肉の基となるタンパク質ですが、筋肉を効率良く合成するためには、一度にまとめて摂るのではなく、3食でまんべんなく摂ることが大切です。
筋タンパク合成を最大化するために、体重60kgの成人が1食あたりに摂取すべきタンパク質量は20g~25gといわれており、25g以上を一度に過剰摂取しても効果は得られないことがわかっています。
タンパク質を摂るために、肉は硬くて食べづらいと感じる方は、魚や豆腐、納豆などの和食がおすすめです。ヨーグルトやチーズなどの乳製品も手軽に摂れるタンパク源になります。
タンパク質が豊富な刺身や納豆を意識的に摂取している方も多く、家族から「若返った?」と言われる方もいるようです。
タンパク質を十分に補給できる食事を用意するのは大変な方いるでしょう。そのような方には、タンパク質を手軽に補えるサプリメントを活用するのも手です。
特にペプチドのサプリメントならば、効率よくタンパク質を摂ることができるでしょう。
ペプチドとは、タンパク質が消化酵素で分解され、アミノ酸が数個固まった状態のこと。アミノ酸を2~3個まとめて取り込めるため、効率的に体内に補給することができます。
肉や魚のたんぱく質からアミノ酸を摂ろうとすると、消化され吸収されるまでに3~4時間かかりますが、ペプチドは、既に分解された状態なので30~40分で吸収されていきます。
鈴廣かまぼこ開発の「サカナのちから S forシニア」は、小粒で飲みやすく手軽にタンパク質補給を行えるサプリメントです。
白身魚のすり身を酵素分解した「魚肉ペプチド」で効率良くアミノ酸を取り込むことができます。
年齢を重ねるとのどの渇きを感じにくくなります。でも、運動中の水分補給は若い頃以上に大切なのです。
特に夏場は要注意。「暑くないから大丈夫」と思っても、知らず知らずのうちに汗で水分を失っています。
運動前、運動中、運動後と、こまめに水分を取りましょう。水筒を持ち歩くことが習慣になったというシニアアスリートも増えています。
安全に楽しむための準備をしっかりしておきましょう。
特に長期間運動から遠ざかっている方は、かかりつけ医に相談してからスポーツを始めるのが安心です。
自分は大丈夫と思っていても、思わぬ持病が見つかることもあります。事前のチェックで無理のない運動プランが立てられるメリットは大きいでしょう。
定期的な健康診断は、運動の効果を数値で確認できる機会にもなります。コレステロール値が下がったといった改善結果は、継続するモチベーションにもなります。
何を着れば良いのか、特別な道具が必要なのかと迷う方も多いと思います。
まず大切なのは靴です。クッション性があり、自分の足にフィットするものを選びましょう。少し高価でも良い靴を購入して満足している方は多いようです。
服装は動きやすければOK。特別なウェアより、季節に合わせて調整できる重ね着がおすすめです。「一般的な普段着で十分」という方が多いです。
年齢を重ねても楽しめるスポーツはたくさんあります。ウォーキングや水中運動、グラウンドゴルフなど、自分に合ったものを見つけてください。
スポーツは筋力アップや生活習慣病の予防だけでなく、認知機能の維持や心の健康にも効果があります。続けるコツは無理をしないこと、仲間と楽しむこと。そして適切な食事、特にタンパク質の摂取も忘れずに。
「歳だから」と諦めるのはまだ早い。今日からでも始められるスポーツで、元気な毎日を過ごしましょう。さあ、第一歩を踏み出してみませんか?