2024.02.13
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高齢者の食欲不振の原因とは?食事の見直し&調理法を工夫して低栄養対策をしよう

高齢になると食事をあまり食べなくなってしまうことがあります。家族や身近な高齢者で食欲不振の方がいると「高齢者の食欲不振の原因は?」「どんな食事の工夫をすればよい?」など気になってしまうことでしょう。今回は、高齢者が食欲不振になってしまう原因や、栄養補給のためにおすすめの工夫などについてご紹介します。

高齢者が食欲不振になってしまう原因とは?

高齢者が食欲不振になってしまう原因には、さまざまな要因が考えられます。食事をあまりとらない姿を見ていると、脱水や栄養不足などが起こらないか心配になってしまうでしょう。
高齢者が食欲不振になる原因として考えられるものを7つ紹介します。食欲不振の原因を理解して、健康のために普段の生活や食事で早めの対策を行いましょう。

加齢

高齢者では若い頃に比べて消化管の運動機能の低下が見られ、さらに運動量や筋肉量が減ることで必要なエネルギー量が少なくなるため、食欲不振になりやすくなってしまいます。
食欲不振にならないように、普段から食事や身体活動量について意識した生活を送るようにしましょう。加齢によって食欲がない場合は、消化のよい食べ物を選んだり、日常生活で身体活動量を増やしたりする対策がおすすめです。

嚥下機能の低下

食べ物を噛んで飲み込む力の「嚥下機能」が、高齢者は低下しやすくなります。嚥下機能が低下すると、食べたくても口の中に入れた食べ物が上手に飲み込めません。そのため、1回の食事量が減ったり、食欲不振の原因になったりすることがあります。
上手に飲み込めない場合、食べ物が気管に詰まってしまい窒息事故を引き起こす原因にもなるため注意が必要です。食べたいのに食べられない方や食事をするとむせてしまうという場合は、嚥下体操を取り入れてみるとよいでしょう。

味覚や嗅覚の低下

高齢になると、味覚や嗅覚が低下しやすくなります。食べ物の味やおいしさがわかりにくくなると、食事の楽しさが減ってしまい食事の時間が苦に感じてしまうでしょう。
また、食事のよい香りがわかりにくくなると、そもそも食事に手をつけようと思えなくなり食べる量が減ってしまいます。
味覚が低下している場合は味を濃くして塩気を足すのではなく、だし汁や食材のうま味を活かした食事を心がけるのがおすすめです。嗅覚の低下を感じている場合は、まずは病院に相談し食欲不振の原因を取り除きましょう。

食事環境

食欲不振になる原因のひとつとして、食事をする際の環境が問題であるケースがあります。高齢者になると若い頃とは異なり、毎日同じ環境で過ごす方が多くなります。
環境の変化がないと食事自体の楽しみが減ってしまうこともあるため、普段とは環境を少し変えて食事をとるように意識してみるとよいでしょう。
家にずっとこもっている方や寝てばかりになってしまっている方は、外食をしたり友人と食事をとったりして、いつもと違う雰囲気の食事を楽しめるように改善してみてください。

ストレス

食欲不振は、ストレスによっても引き起こされます。高齢者で身体がうまく動かせず長時間家で過ごすことが多かったり、経済的な不安や家族の悩みなどを抱えていたりすると、ストレスを感じやすくなってしまうでしょう。
脳がストレスを感じると、胃がもたれる・お腹にガスが溜まってしまうなど、食欲が減退する恐れがあります。
ストレスが原因で食欲不振がある場合は、好きなものを食べたり適度に運動量を増やしたりして、普段から意識してストレスを解消するように心がけておきましょう。

運動不足

活動範囲が狭くなりやすい高齢者は、運動不足が原因で食欲不振に陥ることもあります。年を重ねると少し動いただけでもすぐに疲れてしまったり、身体がうまく動かせなかったりします。
運動不足になると、人間はエネルギーを補給する必要がなくなってしまい食欲が低下しやすいので気をつけましょう。運動不足で食欲がない場合は、健康のためにも普段から意識して歩くようにするなど運動量を増やす対策がおすすめです。
病気や薬による影響
高齢者で何らかの病気に罹っている場合は、病気によって食欲不振や体重減少につながる可能性があります。また、薬を服用している場合は副作用によって食欲が減退してしまうこともあります。
病気や薬が原因であると考えられる場合は、かかりつけの医師に食欲不振が辛いことを相談してみるのもよいでしょう。

高齢者の食欲不振が続くと、どんな問題がある?

生命を維持するために欠かせないのが食事です。食欲不振で食事をとらないことが続くと、健康に問題がないのか気になってしまうでしょう。高齢者の食欲不振が続くと、どんな問題が起こってしまうのかを解説します。

低栄養状態になる

食欲不振が続いて食事の摂取量が減ると、低栄養状態になってしまうため注意が必要です。低栄養状態になると、身体を動かすために必要なエネルギーや筋肉・臓器などの構成成分であるタンパク質が不足してしまいます。
疲れやすくなったり筋力の低下で活動量が減ってしまったりするため、栄養不足にならないように普段から意識して食事を摂取しましょう。

脱水状態になる

食欲不振で食事をあまりとらないと、食事からの水分摂取量が減ってしまい脱水状態に陥りやすくなってしまいます。
脱水状態になるとめまいやふらつきだけでなく、血液の濃度が濃くなり低血圧になってしまったり、病気の回復を妨げたりする恐れもあるため注意が必要です。
また、高齢者は若い頃と比べると喉の渇きを感じにくくなります。健康のためにも喉が渇く前に、積極的に水分補給をするように心がけましょう。

低血糖状態になる

食事を摂取しないことが続くと、低血糖状態になってしまうリスクがあります。低血糖状態になると冷や汗が出たり、ふらついて転倒につながったりする恐れがあるため注意が必要です。
低血糖にならないように、食欲がない時は飴やゼリーなどの食べ物を少量だけでも口にして、こまめに食事を摂取するように心がけましょう。

筋力が落ちて転倒しやすくなる

食欲不振が続くと、筋力が落ちて転倒しやすくなるため注意が必要です。体を支える筋力が落ちて転倒してしまうと、骨折や寝たきりの原因にもなりかねないため気をつけましょう。

食事量が減ったり栄養バランスの偏った食生活になったりすると、筋肉や臓器の構成成分であるタンパク質が不足してしまいます。
また、年を重ねると運動量や筋肉量も減りやすいため、普段から意識してタンパク質を補給し、身体活動量を増やす対策をしておくのもおすすめです。

高齢者に食欲不振がある時の【食事】の工夫

高齢者の食欲が以前と比べて減っていると、栄養がきちんと摂取できているのか心配になってしまうことでしょう。
普段の食事でできる工夫を紹介するので、高齢者の食欲不振を回復するための対策を知りたい方はぜひ参考にして試してみてください。

少量を何回かに分けて食べる

高齢者は消化管の運動機能が低下してしまうため、一度に多くの量は食べられません。そのため1回の食事量を少量にして、何回かに分けて食べるとよいでしょう。
無理に食べようとすると、胃腸に負担がかかったりストレスになったりしてしまいます。高齢者に食欲不振がある時は、必要なエネルギーや栄養バランスを1食で完全に補うのではなく、1日もしくは数日かけて補うように心がけるとよいでしょう。

こまめに水分補給をする

高齢者に食欲不振がある場合に気をつけたいのが脱水状態です。加齢により体内の水分量が少なく、さらに喉の渇きを感じにくい高齢者は、脱水状態にならないように意識して水分補給をする必要があります。
人間が飲料から摂取する水分量は、1日あたり1.2Lが推奨されています。高齢者で食欲不振があり、普段からお茶や水をあまり意識して飲まない場合は、事前に水筒やペットボトルに1日をかけて飲みたい量を確保して摂取するのもおすすめです。

食べられるタイミングで食べる

欲不振でうまく食事を摂取できない時は、食べられるタイミングで食べるのも大切です。食欲不振の時に無理をして食事を食べるとストレスがかかってしまい、余計に食べたい気持ちがなくなってしまいます。
こまめな水分補給は意識しながら、食べ物は本人が食べたい時に食べさせてあげるとよいでしょう。高齢者が食べたくなった時に、いつでも手軽に食べられる食べ物を事前に用意しておくのもおすすめです。

食べたい・食べられるものを選ぶ

食欲不振によって引き起こされる低栄養や脱水、低血糖状態を予防するためには、こまめに食事をとることが基本です。ただし、高齢者の食欲不振回復のためには、本人が食べたいものや食べられる食べ物を選ぶことも大切です。
「栄養バランスがよいものを食べさせたい」という気持ちもあるかもしれませんが、食欲がない時にはとにかく高齢者が食べたいものや食べられるものから食事を摂取するのを第一に考えるとよいでしょう。

手軽なサプリメントを活用する

食欲不振によって引き起こされる問題を予防するためには、食事から栄養を摂取することが大切です。しかし、どうしても食事が食べられなかったり、栄養バランスが偏ったりする場合もあるでしょう。
高齢者の食欲不振が気になる時には、不足しがちな栄養を手軽に補えるサプリメントを活用するのもひとつの手です。
魚や肉などを自分で用意するのが面倒であまり食べないという場合や、炭水化物ばかりなどの食事傾向がある場合は、高齢者に重要なタンパク質を手軽に補えるサプリメントを取り入れてみるのもよいでしょう。

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高齢者に食欲不振がある時の【調理】の工夫

食欲不振の高齢者の方が食欲を取り戻すためには、調理法を工夫してするのも大切です。食べやすいように調理したり、食欲がなくても食べやすい調理法を取り入れてみたりするとよいでしょう。
高齢者の食欲不振が続いている時におすすめの調理の工夫を紹介するので、毎日の食事作りの参考にしてみてください。

喉越しがよいもの

高齢者で食欲不振がある場合は、喉越しがよい食べ物を取り入れるとよいでしょう。豆腐や茶碗蒸しなどのツルッとした食べ物は、喉に負担がかかりにくく食べやすいので食欲不振の時におすすめです。
またおかゆや雑炊、うどんなどのよく加熱された食べ物は消化もよいので、消化管の能力が低下している高齢者にも向いています。高齢者が手軽に食べられる食べ物を選びたい場合は、ヨーグルトやゼリーなどを取り入れてみるのもよいでしょう。

冷たくてさっぱりしたもの

食欲不振によって高齢者が食べ物を食べられない時には、冷たくてさっぱりした料理が向いています。冷たい食べ物やさっぱりした味の料理は食欲がなくても食べやすいので、低血糖予防をかねて食事をしっかり摂取しておきたいという方にもおすすめです。
冷たいうどんやそうめん、柑橘類の果物やゼリー、大葉やミョウガ、生姜などを使用した冷たい料理を取り入れてみてください。

とろみがあるもの

食べ物をうまく噛んだり飲み込んだりできない高齢者には、とろみがある食べ物が向いています。水やお茶のようにサラサラとした質感の食べ物は動きが速くむせやすいので、嚥下機能が低下している高齢者には向いていません。
片栗粉や米粉、ゼラチンなどでとろみを付けると動きがゆっくりになるので、高齢者の食欲不振が気になる方はぜひ試してみてください。
とろみのある食べ物を手軽に食べたい場合は、おかゆやシチュー、なめこ入りのみそ汁や酸味の少ないヨーグルトなどがおすすめです。

高齢者の食欲不振は食事や生活環境から見直して改善しよう

毎日健康で元気に過ごすために必要不可欠な食事。高齢者に食欲不振があると身体にどんな問題があるのか、対策や工夫はどうすればよいのかなど家族は気になってしまうでしょう。
高齢者の食欲不振回復のためには、本人の身体や精神に負担がかからないように食べやすい食事を取り入れたり、生活環境を見直してみたりする方法がおすすめです。
この記事を参考にして、ぜひ食欲回復のための対策を取り入れてみてください。

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