2018.09.12
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避難所生活で注意したい 高齢者のたんぱく不足の危険性

台風水害や北海道の地震、また熊本地震の影響で、今なお多くの住民の方が避難所生活を強いられています。

慣れない環境や緊急対策のため充分なケアができず、どうしてもノロウイルスや感染症のリスクが高まってしまいます。そのリスクを避けるためにも、事前の備えと心構えとして、避難生活で注意したいポイントとその対策についてご紹介します。

 

◆なぜノロや感染症が増えるのか

・環境衛生(外的要因)

原因のひとつには「衛生状態が悪くなってしまう」ことが挙げられます。

避難所は混乱の中で設営され、不特定多数の人が頻繁に出入りします。するとトイレの使い方やルールが統一されずに数日のうちに汚くなってしまったり、ハブラシやタオルも少なかったりと、とかく不衛生になりやすくなります。

しかし手を洗いたくても水がない、共有のものを使わざるを得ないなど、わかっていても物資不足はいかんともしがたいのが現状です。だからこそ、不衛生な状況に負けない抵抗力のある体をしっかりつくっておくことが大切と言えます。

そのためにも、日頃からの栄養管理がとても重要なのです。


 

・栄養状態(内的要因)

東日本大震災では避難所等での栄養状態の悪さが指摘されており、特にたんぱく質は必要最低量をも満たしていない状態でした。支援初期には比較的保存がきき、入手しやすい「おにぎり」や「菓子パン」、「カップラーメン」などが支給されますが、栄養的には炭水化物中心であり、バランスを取ることができません。

 国立健康・栄養研究所栄養疫学研究部食事摂取基準研究室の笠岡宣代室長は「被災直後の食事支援がおにぎりや菓子パンなどの炭水化物中心になることは過去にもあるが、今回、栄養バランスの悪い状態が数ヶ月も続いた」と話す。
 実際、被害の大きかった東北沿岸部の避難所で、被災1ヶ月後に行なわれた調査では、ごはんにおかず(主菜)が添えられた回数は1日平均1.5回で、1人あたりのたんぱく質の摂取量は平均でも44.9gにとどまった。多くの人が「日本人の食事摂取基準」(2010年版)が定める必要最低量の1日50g(男性15歳以上)すら満たしていなかった。
出典:日経新聞2012年3月24日

特に高齢者の場合は、そもそも食が細くなり食べる量が減っている上に、心理的にも「年長者ほど自重しなければ」と空腹を我慢してしまいがち。

また慣れない避難所生活だと、パーソナルスペースから出ることも恐怖や疲れからおっくうになってしまい動かなくなってしまうので、お腹も空かず、余計に食べたくなくなる負のスパイラルに陥ってしまいます。

食事支援が不十分であるときは仕方がないですが、それなりに充実してくるときにはしっかりと「食べる」。そうすることで栄養状態を良くし2次被害というべき体調不良を起さないようにすることが大切です。

 

◆日常から準備できること

たんぱく質はすべての細胞の材料であり、からだの20%つまりは水分を除く4分の3がたんぱく質なのです。そして病気を予防する「免疫」もまた、これら細胞のはたらきによるものです。

おにぎりや菓子パンなどの食事支援中心の食生活が長期化すると、免疫細胞のもとになるたんぱく質が不足し、結果、免疫力の低下を招いてしまいます。特に高齢者は暑さ寒さへの対応力も衰えているので注意が必要です。

そこで、非常時にたんぱく不足に陥らないためには、「たんぱく質」を多く含む食品を多めに備蓄しておくとよいでしょう。例えば、食べて美味しく賞味期限も長く常温保存できるものとしては、ツナ缶やサバ缶などの缶詰めや魚肉ソーセージなどがおすすめです。

また、スポーツなどで使われるプロテインやアミノ酸、ペプチドサプリなども、たんぱく含有量や限られたスペースでの保管性を考えると使えるアイテムではないでしょうか。

普段からたんぱく質を摂っておきたい方はこちらも参考にどうぞ→「より健康を目指す方へ、良質なたんぱく質の選び方」 

 

◆免疫細胞を活性化する方法

では、たんぱく質を充分に摂っていれば充分なのでしょうか。実は、免疫力は環境が整わないとすべての力を発揮できません。免疫力を高めるための重要ポイントは、免疫細胞が働きやすい体内環境を整えることです。

その環境とは、体内に活性酸素が少ない状態のことです。活性酸素が増えてしまうと免疫細胞が働きにくくなります。この活性酸素に対抗するのが抗酸化物質です。

したがって、抗酸化物質を十分に補給すると、体内の活性酸素が減少し免疫細胞を活性化させることができます。

抗酸化物質を含む食品例

フィトケミカル
・リコピン:トマト、すいか、さくらんぼなど
・ポリフェノール:カカオ、赤ワイン、ブルーベリーなど
・イソフラボン:大豆、豆乳、豆腐など
・ペクチン:りんご、みかん、あんずなど
ビタミン類
・β-カロテン(ビタミンA):緑黄色野菜(かぼちゃ、ほうれん草、ニンジンなど)
・ビタミンC:じゃがいも、いちご、レモン、キウイフルーツなど
・ビタミンE:ナッツ類、アボカド、ブロッコリーなど
ミネラル類
・亜鉛:牡蠣、小麦胚芽、レバーなど
・セレン:大豆、玉ねぎ、魚介類など

先ほど挙げたスポーツサプリの中で、特に「魚肉ペプチド」は、大豆や乳ペプチドと比べて抗酸化力が高く、少量で高い抗酸化能を示すことが分かっています。たんぱく質を補いながら、抗酸化力もアップしてくれるのですから、一石二鳥ですね!また抗酸化力を高めておくことは、普段の健康レベルも上げてくれることですので、日頃から心がけておくとよいでしょう。

 

◆まとめ

1.たんぱく質をしっかり摂って、免疫力をアップ

2.抗酸化食品で免疫がはたらきやすい体内環境を

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