
「スタミナがない」「すぐ疲れてしまう」と悩んでいる方もいるかもしれません。本記事では、体力をつける方法について、運動や食事、サプリメントの活用といったさまざまな観点からまとめました。体力をつけて毎日を元気に過ごしたい方はぜひ参考にしてください。

一般的に体力とは、身体を動かすために必要な力(動く力)と、病気やストレス、暑さや寒さといった外的環境に抵抗する力(守る力)の両方を指します。日常生活やスポーツ競技における体力は、前者の「動ける力」を意味することが多いです。
体力を構成する要素には、筋力・持久力・柔軟性・平衡性などがあります。これらの要素は互いに影響し合い、総合的に体力を支えており、体力はスポーツ選手だけでなく誰にとっても重要なものです。日常生活の移動や作業をスムーズにこなせるかどうか、さらには疲れにくさや健康維持にも直結します。運動のパフォーマンスを高める土台となるのはもちろん、日常の生活の質を高めるうえでも不可欠といえるでしょう。

体力を高めるには特別な環境や高価な器具が必要だと思われがちですが、実際には日常に取り入れられる運動でも十分に効果が期待できます。大切なのは、自分の体力レベルに合わせて無理なく続けることです。
ここでは、心肺機能や筋力を効率よく鍛えられるHIITや体幹トレーニング、そして毎日の生活に自然に組み込める軽運動の3つを紹介します。これらを組み合わせて習慣化することで、日常生活の快適さはもちろん、スポーツや競技におけるパフォーマンス向上も期待できるでしょう。
HIIT(High Intensity Interval Training)とは、全力に近い運動と休憩を交互に行うインターバルトレーニングのことです。短時間で心肺機能を高め、効率よく体力を向上させられる方法として注目されています。HIITには次のようなメリットがあります。
定期的にHIITを行うことで、心臓や肺の働きを高め、持久力や運動耐性がアップします。
短時間で高い運動効果が得られ、10〜20分程度行うことで脂肪燃焼や体力向上につながります。
運動後も高い代謝率を維持することができる「アフターバーン効果」を生み出します。これにより、多くのカロリーを消費することができます。
30秒全力でこぎ、30秒休憩を6〜8回繰り返す
「20秒全力疾走+40秒歩く」を6〜8セット
20秒間動作を繰り返し、10秒休憩を6〜8セット
※バーピー:「立った姿勢→しゃがんで両手を床につく→足を後ろに蹴り出してプランク姿勢→足を一気に前に戻してしゃがむ姿勢→ジャンプして手を頭上に伸ばす」を繰り返す全身のトレーニング
忙しい方にとって、短時間で成果が出やすいHIITは魅力的な方法です。とはいえ強度が高いため、初心者は「HIIT20秒+休息60秒」のように休憩を長めに設定することから始めると安全です。
体幹とは「頭や手足を除いた胴体部分(腹部・背中・腰回り・骨盤周囲の筋肉)」を指します。体幹は姿勢を維持する土台であり、あらゆる動作の安定性や効率に直結します。
体幹がしっかりしていると、無駄な動きが減り、エネルギーを効率的に使えるため、長時間でも楽に動き続けられるメリットがあるのです。実際に、青山学院大学の駅伝チームが体幹トレーニングを重視していることでも知られています。
体幹トレーニングの例を以下にまとめました。
腕立て伏せの姿勢で肘と前腕を床につき、体を一直線に保つ
体を横向きにし、片方の肘と足の側面で支えて姿勢をキープ
四つん這いから反対側の腕と脚を伸ばし、バランスを取りながら保持
これらのトレーニングは、姿勢改善や体幹強化に直結するだけでなく、スタミナ強化や体力アップにも効果的です。
「体力を上げたいけれど、キツい運動は続かない……」という方におすすめなのが、習慣化しやすい軽い運動です。大切なのは、強度を高くするよりも継続しやすい形で日常生活に組み込むことです。取り入れやすい軽運動の例としては、以下のようなものがあります。
背筋を伸ばして大股で歩く。買い物や通勤にも取り入れやすい
下半身を強化しながら心肺機能も向上。1〜2階分だけでも効果的
足を大股に開き、腰を落とすトレーニング。浅めから始めてもOK
ウォーキング・スクワット・ストレッチなどを毎日少しずつ積み重ねることが、体力アップの最短ルートです。

どんなに体を鍛えても、栄養が不足していれば筋肉の修復が十分に行われず、疲労感も抜けにくくなります。そのためにも栄養バランスの見直しが欠かせません。特にエネルギー源となる三大栄養素は食事の基本です。ここではそのポイントを詳しく見ていきましょう。
アスリートや運動習慣のある人にとって、炭水化物・脂質・タンパク質は欠かせない栄養素です。適切な割合で摂取することで、疲れにくく持続力のある体づくりにつながります。
| 栄養素 | 内容 |
| 炭水化物 | 重要なエネルギー源であり、全エネルギー摂取量の50〜65%を目安に摂取するのが理想 |
| 脂質 | エネルギー源となるだけでなく、細胞の構成やホルモン合成にも必要。全体の20〜30%を目安に摂取 |
| タンパク質 | 筋肉の構築・修復を担い、酵素やホルモンの生産にも必須。全体の13〜20%を目安に摂取 |
さらに、ミネラルやビタミン、食物繊維も欠かせません。これらが不足すると、パフォーマンス低下やスタミナ不足を招くため、栄養素をバランスよく摂取することが重要です。
三大栄養素のなかでも、体力をつけるうえで特に重要なのがタンパク質です。筋肉の修復や成長を促すだけでなく、場合によってはエネルギー源としても利用されます。適切なタンパク質摂取は、スタミナ強化やパフォーマンス向上に直結します。
必要量は年齢や体重、トレーニング内容によって異なりますが、目安としては1日あたり体重1kgにつき1.2〜1.6g以上です。2022年4月にカナダ・マクマスター大学のNunesらが発表した研究では、タンパク質の摂取量が筋肥大や筋力増強に与える影響を調査。その結果、1日あたり体重×1.2〜1.59gの摂取で有意な効果が認められ、1.6g以上ではさらに高い効果が得られることが示されました。
このように、日々の食事で十分なタンパク質を意識することが、疲れにくく強い体をつくるための第一歩です。

どんなに食事に気をつけていても、タンパク質を十分に摂取するのは難しいことがあります。特にアスリートや運動習慣のある方にとって、筋肉の修復やスタミナ維持に必要な量を毎日食事だけでカバーするのは簡単ではありません。
そこで役立つのがサプリメントです。吸収が速いタイプやアミノ酸を効率的に補給できるものなど種類も豊富で、ライフスタイルに合わせて取り入れられます。代表的なものはプロテイン製品で、パウダータイプ・ドリンクタイプ・バータイプなど多様な形があり、トレーニング前後や間食として手軽に利用できます。
ただし、サプリはあくまで「補助食品」。基本は魚・肉・卵・豆類などの食品から栄養をとり、不足分をサプリメントで補うという考え方が重要です。
近年は、魚肉由来ペプチドを活用したサプリメントが注目されています。
ペプチドとは、タンパク質が分解されてアミノ酸が数個つながった状態のことです。分解されていて、小さなかたまりの状態で取り込めるため、消化吸収がスムーズです。
魚や肉のタンパク質を消化してアミノ酸として吸収されるまでに3~4時間かかりますが、ペプチドは、30~40分で吸収されます。これにより、効率的に体にアミノ酸を補給できます。
アスリートや運動習慣がある人にとって、魚肉由来ペプチドは素早く体力を回復し、スタミナを維持する強力なサポートとなります。
魚肉ペプチドを含むサプリメントは基本的にいつ摂取しても構いませんが、特に効果的なタイミングは以下の通りです。
エネルギー源となる糖質(グルコース)が運動中に切れてしまうと、次に筋肉中のアミノ酸(BCAA)が使われ始めます。BCAAが不足すると、筋肉を分解してBCAAを作り出し、エネルギーの供給を維持しようとします。そうなると私たちは疲労感を感じ、スタミナ切れになり始めます。
体力の消耗を抑え、スタミナ切れを防ぐためにも、運動前に消化に負担がかからないペプチドを摂取するとよいでしょう。特に長時間の耐久トレーニングや高強度のトレーニングを行うアスリートにオススメします。
運動で損傷した筋肉を回復しようと身体が働き始めるのが、運動終了の30分後。その時に筋肉の素となるアミノ酸が体内にあることで、修復がうまくいきます。
ペプチドは飲んで30分程で吸収されていくので、運動直後に飲むことで効果的なリカバリーが期待できます。
就寝後1~3時間後は、成長ホルモンの分泌が活性化される体づくりの「ゴールデンタイム」です。この時間帯にアミノ酸が体内にあることで、効果的にリカバリーできます。
ペプチドは消化性がよく、飲んでから30分程で体内にアミノ酸として吸収されるので、就寝直前に飲むことで「ゴールデンタイム」に合わせることができます。
このようにタイミングを意識して魚肉ペプチドのサプリメントを摂取するのも効果的です。
疲労回復と体力強化を同時にサポートしてくれる心強い存在が「サカナのちから A for アスリート」です。これは、魚由来ペプチドの特性を活かしています。

鈴廣かまぼこの「サカナのちから A for アスリート」は、魚肉由来の低分子ペプチドを主成分としたサプリメントです。吸収スピードが速く、アスリートやスポーツ愛好者のスタミナ強化と回復サポートに特化しています。
活用シーンとしては、「トレーニング後や試合後の栄養補給」「試合や長時間トレーニング前のスタミナ維持」などが挙げられます。

運動や体力づくりは、一時的に頑張るよりも長く続けることが成果につながります。そのためには、習慣として定着させる工夫が必要です。ここでは、無理なく運動を習慣化するためのコツを紹介します。
いきなり「毎日1時間運動する」と決めると挫折しやすいです。まずは5分のストレッチや10回のスクワットなど、負担の少ない運動からスタートしましょう。小さな成功体験を積み重ねることで、自信とモチベーションが持続します。
習慣は「時間・場所・行動」をセットにすると定着しやすいといわれています。
例えば、「歯磨き後にスクワット」「出勤前にストレッチ」のように、すでにある習慣に結びつけるのがおすすめです。
運動の結果を目に見える形で残すと、達成感が得られやすくなります。例えば「歩数計や運動アプリで記録する」「カレンダーにチェックをつける」といった可視化は「やめたくない」という気持ちを強め、継続の力になります。
運動を始めるまでのハードルを下げることも大切です。例えば「運動靴を玄関に置いておく」「ヨガマットを出しっぱなしにしておく」といったように環境を整えるだけで「すぐ始められる状態」になり、習慣化しやすくなります。
一人で続けるのが難しい場合は、仲間やコミュニティも活用しましょう。一緒に運動する友人を見つけ、SNSで経過を共有すると「誰かに見てもらえる」意識が働き、継続率が高まります。

体力は筋力・持久力・柔軟性などから成る基礎力であり、日常生活の快適さや競技力向上に欠かせません。HIITや体幹トレーニング、軽い運動で無理なく鍛え、栄養バランスの見直しやサプリの活用で回復をサポートすることが大切です。
習慣化の工夫を取り入れ、運動や食事、サプリメントの活用で体力を強化しましょう。