
マラソンやランニングの途中で「脚が重くなる」「後半にバテてしまう」と感じたことはありませんか?
その主な原因は筋肉中のエネルギー不足です。
そこで積極的に摂取したいのがBCAA。
BCAAは筋肉のエネルギー源として働き、持久力アップや疲労回復の効果が期待できます。
特にランナーにとっては「BCAAをいつのタイミングでどのくらい」がランニングのパフォーマンスに直結します。
本記事では、BCAAの基本知識、ランナーにとって効果的な摂取タイミングと量の目安についてわかりやすく解説します。
マラソンの完走やハードなトレーニングをこなすためには「エネルギー補給」と「疲労回復」の二つの視点からBCAAの補給がランナーには欠かせません。
まずはBCAAの基本知識を確認していきましょう。
タンパク質は筋肉や皮膚、髪の毛などを作る材料で、20種のアミノ酸が鎖のようにつながってできています。そのアミノ酸のうち、体内で合成できず食事から摂取する必要がある9種類を「必須アミノ酸」と呼びます。
その中のバリン、ロイシン、イソロイシンの3つのアミノ酸はBCAA(Branched Chain Amino Acid:分岐鎖アミノ酸)と呼ばれ、筋たんぱく中に多く含まれていて、筋肉のエネルギー源や修復材料として重要な役割を担っています。
BCAAは体内で合成できないため、食事やサプリメントから摂取する必要があります。

BCAAはトレーニング効果を高めたいランナーにとって欠かせない栄養素です。
ここではBCAAの摂取で期待できる2つの効果について解説します。
ランニングの後半で「脚が重い」「思うようにスピードが出ない」と感じる原因の一つが、筋肉のエネルギー不足です。
BCAAはこの状態を防ぎ、持久力を維持する役割を果たします。
ランニング中、体はエネルギーとして糖質(グリコーゲン)を使いますが、糖質が減ると筋肉中のBCAAをエネルギーとして使い始めます。さらにそれが無くなると、筋肉を分解してアミノ酸をつくり、エネルギーとしようとしてしまいます。
そこで、あらかじめBCAAを摂取しておくことで、筋肉の分解を最小限に抑えられ、エネルギー切れによるパフォーマンス低下を防ぎ、持久力アップの効果が期待できるのです。
トレーニング翌日に「筋肉痛が抜けない」「疲れが残っている」と感じることはありませんか?
筋肉ダメージの回復をサポートしてくれるのもBCAAです。
特に「ロイシン」には、筋肉の合成を促すスイッチとなる働きがあります。
運動直後にBCAAを摂取することで、筋肉の修復が早まり、ダメージを最小限に抑えられます。また、BCAAは血中のアミノ酸バランスを整え、翌日の疲労感やだるさの軽減にも効果的です。さらに、筋肉中の炎症や分解を抑制する働きもあり、継続的にBCAAを摂取することで「疲れにくい身体づくり」にもつながります。
BCAAは摂取するタイミングで期待する効果が大きく変わります。
ここではBCAAの摂取タイミングによる効果について解説します。
ランニング直前のBCAA摂取は、エネルギー切れの予防になります。
筋肉内の糖質(グリコーゲン)は走り始め直後から徐々に消費されますので、走る30分前にBCAAを摂取して筋肉中のエネルギー源として活用できるよう蓄え、筋肉の分解を抑えるようにします。
ランニング中にもBCAAを摂取し、エネルギーを補給しながら筋肉の分解を抑える意識が大切です。最後まで力強く走り切るために、ランニング中もBCAAを含むドリンクやジェル、サプリメントをこまめに摂りましょう。
また、BCAAは血中アミノ酸濃度を安定させて脳の疲労感を軽減し、集中力の維持にも効果が期待できます。肉体的な疲労の軽減だけでなく、精神的な疲労を軽減する観点からも、ランニング中にもBCAAを摂取していきましょう。
ランニング後は筋肉の損傷や疲労物質の蓄積により、体が回復モードに入ります。
このタイミングでBCAAを摂取すると、筋肉の修復と疲労回復が効率的になります。
特にロイシンは、筋肉合成のスイッチをオンにする働きがあり、トレーニング後の回復を促進します。ランニング後のBCAA補給は、次のトレーニングやレースで最大のパフォーマンスを発揮するための重要な習慣です。
それぞれのタイミングに合わすには、タンパク質を分解して、アミノ酸を効率良く、スピーディーに取り込めるペプチドのサプリメントがおすすめです。

ペプチドとは、たんぱく質が消化酵素で分解され、アミノ酸が数個固まった状態のこと。アミノ酸を2~3個まとめて取り込めるため、効率的に体内に補給することができます。肉や魚のたんぱく質からアミノ酸を摂ろうとすると、消化され吸収されるまでに3~4時間かかりますが、ペプチドでは、既に分解された状態ですので30~40分で吸収されていきます。

鈴廣かまぼこ開発の「サカナのちから A for アスリート」は、白身魚のすり身を酵素分解した「魚肉ペプチド」が主原料のサプリメントです。
・魚肉だから理想的なアミノ酸バランス
・ペプチドだから優れた吸収効率
・BCAAも高含有
BCAAの効果を最大化するために摂取タイミングだけでなく、摂取量にも注意しましょう。
少なすぎると効果が不十分になりかねません。
ここでは、体重や運動強度に応じた最適なBCAAの摂取量を確認しましょう。
BCAAの1日あたりの摂取量は、体重や運動量を目安に調整すると良いです。
BCAAの摂取目安量は発表されていませんが、BCAAを含むタンパク質の一般的な1日あたりの摂取量としては、体重1kgあたり1g、運動する方は1.5g~2gが推奨されています。
例えば体重60kgのランナーであれば、1日あたり90g~120g程度が目安となります。運動強度が高い場合やランニングの距離が長い場合は、強度や距離に応じて量を増やして、筋肉分解の抑制や疲労軽減効果を意識しましょう。
また、BCAAをランニング時に摂る時は、ランニング前・中・後など、摂る目的に応じてBCAAの小分け摂取を心掛けましょう。

BCAAはランナーにとって持久力維持・筋肉の分解抑制・疲労回復をサポートする栄養素です。BCAAの摂取タイミングや量を工夫することで、走る前・走っている最中・走った後のそれぞれで効果を最大化できます。
本記事を参考に、日々のトレーニングやマラソンレースにBCAAを適切に取り入れ、ランニングライフを充実させていきましょう。