2022.06.24

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タンパク質と代謝の関係性|体内での吸収・消化の働きや栄養豊富な食品を解説

タンパク質と代謝の関係性|体内での吸収・消化の働きや栄養豊富な食品を解説

人間の体内で日々止まることなく行われている代謝。基礎代謝や新陳代謝などに分類され、健康維持に欠かせぬ役割を持っています。今回はタンパク質と代謝の関係性を解説するとともに、代謝の低下による症状や代謝上昇の方法、おすすめの食品や調理方法を紹介していきます。

タンパク質と代謝の関係性について

はじめに、人体で生命維持のために行われる活動である「代謝」と、そのために欠かすことのできない栄養素である「タンパク質」の関係性について説明していきます。

肌を綺麗にしたり、筋肉をつけたりする役割のために摂取するというイメージが強いタンパク質ですが、実は健康保持のために多くの役割を担っていることが分かるでしょう。

 

代謝とは

代謝とは、「生命活動のため、摂取したエネルギーを吸収したり消費したりすること」です。代謝は、大きく分けて「基礎代謝」と「新陳代謝」の2種類に分類できます。基礎代謝とは、生命維持に必要なエネルギーを消費することを指します。
 
生命維持に必要となる主なエネルギー

  1. 呼吸をするためのエネルギー
  2. 心臓などの臓器をを動かすためのエネルギー
  3. 体温を維持するためのエネルギー

 

このように、人間が生きていくために利用される必要最低限のエネルギー消費が、基礎代謝によるものです。人間が1日に消費するエネルギーの約6〜7割が、基礎代謝によるものです。

新陳代謝とは、古い細胞が新しい細胞に生まれ変わるために行われるエネルギー消費のことです。人間の身体では、常に古い細胞を体外に排出して新しい細胞を作り出すという活動が行われています。髪の毛が抜けて新しい髪が生えたり、古い角質が落ちたりなどがこれに該当します。

また、代謝が上がるとダイエットの効率が上がるというのは、基礎代謝が上がることを指します。基礎代謝が上がるというのは、すなわち「何もしなくても消費されるエネルギー量が増える」ということにつながるため、太りにくい身体に近づくというわけです。

基礎代謝は筋肉量や性別によっても異なり、老化とともに低下していく傾向があります。筋肉量と代謝の関係性については、次項でより詳しく解説していきます。

 

タンパク質と代謝の関係性

「基礎代謝」を上げるためには「筋肉量」が大きく関与します。一般的に、筋肉量が多い人ほど基礎代謝が高く、筋肉量の低下により基礎代謝も比例して低下していくので、筋肉量を増やすことが代謝をあげる一つの方法であるということです。

筋肉量を増やすためには筋トレももちろん重要ですが、タンパク質の摂取も欠かせません。加齢によって食事量が減ると、相対的にタンパク質の摂取量が減少し、筋肉量が低下することにより代謝も低下してしまうので注意が必要です。

食事からのタンパク質補給が十分にできないときは、タンパク質を豊富に含むプロテインやサプリメントを利用して、しっかりと必要分のタンパク質を摂取するようにしましょう。プロテインを利用する際は、低糖質のものを利用するとカロリーオーバーが起きにくいのでおすすめです。

 

代謝が下がることのデメリット

では、基礎代謝が下がると身体にどのような影響を及ぼすのでしょうか?基礎代謝の低下により起こりうる症状は、以下の通りです。
 
基礎代謝の低下により起こりうる症状例

  • 免疫力の低下
  • 消費カロリーの減少
  • 血管や臓器の機能低下

 

代謝が低下することによって、体温や免疫力の低下などがみられます。また、血管や臓器の働きを十分に行うだけのエネルギーを産生できなくなるため、心臓や肝臓などの機能低下など重篤な症状を引き起こす可能性もあります。

代謝や免疫力を高める食材について

人間の生命維持に欠かすことのできない代謝。では、そんな「代謝」を高める食材にはどんなものがあるのでしょうか?人間の健康維持に欠かすことのできない「免疫力」を高める食材とともに解説していきます。

 

タンパク質の多い食材

代謝を高めるためには、タンパク質を多く含む食材を摂取することが重要です。理由は、タンパク質が筋肉量の維持や増加に効果的な栄養素であり、代謝の低下を防ぐことができるからです。

また、タンパク質は免疫力を担う免疫グロブリンの構成や免疫細胞の材料にも利用されているので、代謝の上昇や免疫の強化に対して大きな役割を担っていると言えます。

タンパク質を多く含む食品には、肉・魚・卵・大豆製品などが挙げられます。日常生活で、しっかり取れていると思い込んでいても意外と不足しがちな栄養素の代表がタンパク質です。

1日の運動量や活動量にもよりますが、体重あたり1〜1.5gほど(例:体重60キロの場合60〜90g)のタンパク質を摂取する必要があるので、不足していると感じたら、必要に応じてプロテインやサプリメントの利用を検討してみるのもおすすめです。

しかし、一番の理想は食事によって食品からしっかりとタンパク質などの栄養素を摂取できることなので、サプリメントなどに頼りすぎないようにしましょう。

 

体を温める食材

体を温めることで血行がよくなり、基礎代謝を上げる効果が見込めます。体温が1℃上昇することにより約13%代謝が上がると言われており、体温上昇は免疫力の向上にもつながります。そのため、体を温める食材は代謝の向上をサポートしてくれます。

体を温める食材で特におすすめなのが、ショウガなどの根菜類です。ショウガに含まれるジンゲオールという成分は免疫力を向上させる役割を持ち、脂肪燃焼作用により体内からじわじわと体温をあげる効果もあります。

ジンゲロールは加熱によりショウガオールという成分に変化し、上記の効果をさらに増強してくれます。そのため、摂取する際には温かいスープなどの調理方法がおすすめです。

他にも、新陳代謝を上昇させる役割をもつカプサイシンを含んだ唐辛子、冷え性改善に効果的なピペリンを含んだこしょうなどのスパイス類や、代謝促進作用のあるビタミンB群を多く含むナッツ類も、体を温めることで代謝の上昇をサポートしてくれます。

 

腸内環境を整える食材

代謝の上昇や免疫力の強化には、腸内環境を整えることが必要不可欠といっても過言ではありません。腸内環境を整えることで、食事から摂取した栄養素の吸収率が上がったり、血液循環がスムーズになったりする効果にも期待ができます。

血液の循環がスムーズになると血行が促進され、体温の上昇、代謝の向上につながるので、腸内環境を整えることはとても重要だと言えるでしょう。そのため、腸内環境を整える役割をもつ食物繊維や、善玉菌を多く含む食品の摂取をおすすめします。

食物繊維を豊富に含む食品は、芋類やごぼう、セロリなどの野菜類、キノコ類、海藻類などで、代表的な善玉菌である乳酸菌を多く含む食品はヨーグルトやチーズなどの発酵食品です。不足しないように心がけましょう。

タンパク質を取りつつ代謝を高めるレシピ

食事によってタンパク質を摂取し、効率よく代謝を高めるためには食品選びだけでなくその調理方法も大切になってきます。ここからは、健康維持に必要不可欠なタンパク質も同時に摂取しながら代謝を高めることができるおすすめメニューをいくつか紹介します。
 

おでん

冬の定番料理でもあり、体を温める料理の代表格とも言えるおでん。さまざまな食材を使うことができ、自分好みのアレンジをすれば足りてない栄養素を豊富に摂取できます。

かまぼこやちくわ、卵などのタンパク質を豊富に含む食材や、大根やこんにゃくなど食物繊維を豊富に含む食材を入れるのが特におすすめです。タンパク質をとりながら代謝の上昇、腸内環境の改善も見込めます。
 

具沢山のスープや汁物

ショウガやごぼうなどの根菜類を使用した具沢山のスープや汁物もいいでしょう。根菜やショウガには体温を上昇させて代謝をあげるポカポカ効果もあるため、温かいスープとの相性抜群です。

具材として、肉・魚・卵を使用することでタンパク質量もUP。野菜やきのこを入れれば、食物繊維も一緒に摂取できます。しっかりと代謝を上げながら、いろいろな栄養素を手軽に摂取できるのはありがたいメニューです。
 

スムージー

ダイエット中の食品というイメージがあるスムージーも、朝の忙しい時間や間食としても手軽に栄養素の補給や腸内環境の整備ができるので、とてもおすすめです。調理方法は、果物や野菜類と、牛乳、ヨーグルト、氷をミキサーに入れて混ぜるだけと簡単。

フルーツや生の野菜を入れることで食物繊維やビタミン群を豊富に摂取でき、ヨーグルトや牛乳は乳酸菌や善玉菌で腸内環境を整える効果も期待できます。

また、プロテインの粉を入れてプロテインスムージーにしてタンパク質を補給したり、低脂肪牛乳を使ってカロリーを抑えたりなど、自分好みの飲み方ができるのもおすすめポイントの一つです。

ただし、冷たいものを飲みすぎるとお腹を冷やしてしまうこともあります。体温の低下にもつながってしまうので、注意しましょう。

タンパク質摂取ならかまぼこがおすすめ。他の食品との比較

タンパク質を摂取できる食品は肉類や魚、卵などたくさんありますが、ここで紹介したいおすすめの食品はズバリ「かまぼこ」です。なぜかまぼこがタンパク質の摂取におすすめなのか。かまぼこに含まれるタンパク質量や、他の食品と比較した際の利点を元に解説していきます。

 

かまぼことその他の食品のタンパク質・脂肪含有量

タンパク質を摂取できる食品の中でもかまぼこをおすすめする一番の理由は、かまぼこが「高タンパク質低脂質」の食品であるためです。かまぼこ100gあたりに含まれる栄養素は、タンパク質が12gであるのに対して、脂質はわずか0.9g。

他の食品の場合だと、牛肉なら100gあたりタンパク質18.9gと多く含みますが、脂質も17.5gと高いです。低カロリー高タンパク質の食品として知られる木綿豆腐ですら、100gあたりに含まれる脂質は4.2g。そのうえ、タンパク質は6.6gしか含まれません。

かまぼこがいかに「低脂質高タンパク」の食材であるかがわかります。

 

必須アミノ酸をバランスよく含んでいる

20種類あるアミノ酸のうち、体内で合成できない9種類の必須アミノ酸。これらをバランスよく含む食品は、良質タンパク質と呼ばれます。良質タンパク質を評価するための指標である「アミノ酸スコア」が、かまぼこの場合は最高値の100です。バランス良く必須アミノ酸を含んでいる食品なので、普段の食事に組み合わせることによって、不足リスクを軽減できます。

 

手軽に摂取できる

調理不要で手軽に摂取できることも、かまぼこをおすすめする理由の一つです。タンパク質を多く含む魚類や肉類の食品は、調理や加熱をしないと食べられないものがほとんどです。

しかし、かまぼこはカットするだけで調理せず食べることができるので、筋トレの合間や時間のないときにでも手軽にタンパク質を補給できます。

同じく調理不要の人気食品として、コンビニなどに売っているサラダチキンやゆで卵も挙げられます。飽きがこないようにこれらをローテーションで食べるのもおすすめです。また、これらは低カロリー食品ですので、ダイエットにも効果的と言えます。

まとめ

人間の生命維持に欠かすことのできない「代謝」と「タンパク質」の重要な関係性について理解していただけたでしょうか。代謝をあげる食材や調理方法はいくつかありますので、今回紹介したことを参考にしながら、自分にあった食材選びや調理方法を試してみてください。

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