
夏に旬の魚は、6月から8月の時期に美味しく食べられます。「夏に旬の魚にはどんなものがある?」と気になる方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、夏に旬を迎える魚の種類やおすすめの調理法をご紹介します。この記事を参考に、ぜひ夏の魚を毎日の献立に取り入れてみてください。
夏に旬の魚は夏バテ予防におすすめ

夏に旬の魚は、6月から8月にかけて最も美味しくなる魚です。また、旬の魚介類はスーパーでも多く出回ります。夏に旬の魚は淡白な味わいが楽しめる白身魚が多く、栄養価が高いという特徴があります。
旬の食材は栄養が満点で、必須アミノ酸やビタミン類なども豊富に含まれているので、夏バテ予防にもおすすめです。夏に旬の魚は、トマトやナス、ピーマンなどの夏野菜と組み合わせて調理し、旬の味わいを楽しむとよいでしょう。
6月から8月が栄養満点で美味しい!夏に旬の魚8選

夏バテ予防によい夏に旬の魚は、海だけでなく川でも獲れるものもあります。夏に旬の魚をより美味しく食べるためには、魚の種類に合わせた調理法や料理を取り入れてみるのがおすすめです。
まず、は6月から8月の夏場に旬を迎える有名な魚について一覧で解説します。また、魚の種類ごとに特徴やおすすめの調理法、向いている料理もご紹介するので参考にしてみてください。
マアジ (真鯵) |
5月〜8月 | 塩焼き、煮付け、刺身、南蛮漬け、フライ |
---|---|---|
スズキ (鱸) |
6月〜8月 | 塩焼き、バター焼き、煮付け、蒸し料理 |
アユ (鮎) |
6月〜8月 | 塩焼き、蒸し料理、煮付け |
ハモ (鱧) |
6月〜7月 | 蒸し料理、煮付け、唐揚げ、天ぷら |
タチウオ (太刀魚) |
7月〜11月 | 塩焼き、刺身、唐揚げ、天ぷら |
アナゴ (穴子) |
6月〜8月 | 蒲焼き、天ぷら、寿司、刺身 |
アワビ (鮑) |
7月〜8月 | 刺身、塩焼き、唐揚げ |
マダコ (真蛸) |
7月〜8月 | 刺身、酢の物、煮付け、唐揚げ |
マアジ(真鯵)
年間を通して比較的手に入りやすいマアジ(真鯵)は、特に5月から8月の初夏に旬を迎える夏の魚です。旬の時期に獲れるマアジは、脂がのっていてうま味をしっかり感じられます。
マアジはタンパク質が豊富で、食事だけでは不足しやすい鉄分やビタミンDなどの栄養素のほか、DHAやEPAなどの体内で合成できない必須脂肪酸も豊富に含まれています。
骨まで食べられる小アジはカルシウムが豊富なので、普段から魚や牛乳、乳製品をあまりとらないという方には小アジがおすすめです。
おすすめの調理法・料理
マアジは塩焼きや煮付けなどさまざまな料理に向いている魚介です。また、南蛮漬けやアジフライなどの揚げ調理や、刺身やなめろうなどの生食としても美味しく食べられます。
マアジに多く含まれている必須脂肪酸であるDHAやEPAを効率よく摂取したい場合は、生食用として販売されているものを選ぶのがおすすめです。
DHAやEPAは高温で長時間加熱すると壊れやすいため、栄養素を無駄なく摂取したい方は、加熱せずに食べられる調理方法や料理を取り入れてみるとよいでしょう。
スズキ(鱸)
スズキは、6月から8月の初夏に旬を迎える魚です。クセが少なく淡白な味わいが特徴で、さまざまな料理で使いやすい白身魚です。スズキはサイズが大きいほど脂がのっているため、スーパーなどで購入する際は大きいものを選ぶと、より美味しく食べられます。
高級魚として有名なスズキですが、旬である夏に最も価格が高くなりやすく、他の季節では比較的安価になる傾向があるという特徴もあります。
ビタミンAやビタミンD、ビタミンB群などのビタミン類が豊富に含まれているので、夏バテ予防にもおすすめの魚介です。
おすすめの調理法・料理
淡白な味わいでしっとりとした食感を楽しめるスズキは、さまざまな料理に向いています。
うま味をしっかり感じたい時には、塩焼きやバター焼きなどのシンプルな焼き調理がおすすめです。ふっくらとした身を堪能したい場合は、煮付けや蒸し調理を取り入れてみるのもよいでしょう。
アユ(鮎)
夏に旬の魚の中でも有名なアユ(鮎)は、主にきれいな川で獲れる淡水魚です。初夏になると川で鮎の掴み取りを楽しむ方も多く、子供から大人まで幅広い年齢層に人気の魚介です。
旬である6月から8月は若鮎から成魚になる時期なので、しっかり脂がのっていてより美味しく食べられます。
タンパク質やビタミンB12などのビタミンB群、カルシウムなどさまざまな栄養素が豊富に含まれているので、夏バテ予防にも向いています。
おすすめの調理法・料理
川魚でありながらクセが少なく、身がやわらかくてしっとりとした食感が魅力のアユ。丸ごと塩焼きにすることで表面がカリッと香ばしく仕上がるため、豊かな風味を余すことなく美味しく食べられます。
また、アユに含まれる豊富なビタミンB群を効率よく摂取したい場合は、栄養素が流れ出にくい蒸し調理や汁ごと食べられる煮付けもおすすめです。
ハモ(鱧)
ハモ(鱧)は上品で淡白な味わいで、しっとりとした身が特徴的な夏に旬の白身魚です。高級魚として扱われていますが、関西地域ではスーパーでもよく販売されています。
産卵を迎えた6月から7月ごろの初夏に最も美味しく食べられるため、普段ハモをあまり食べないという方は、ぜひ夏にハモを食べてみてください。
ただしハモには長くて硬い小骨が多くあるため、細かく骨を断ち切る「骨切り」をしてから調理する必要があります。ハモの調理に慣れていない方は、購入する際に骨切りされたハモを選ぶとよいでしょう。
ハモは高タンパク質の魚介で、さらにビタミンAやビタミンB1、ビタミンB2などのビタミンB群も豊富に含まれています。
おすすめの調理法・料理
高級魚で有名なハモには、上品な味わいやうま味をそのまま楽しめる調理法が向いています。蒸し調理や煮付けなどは、素材本来のうま味が感じられて美味しく食べられます。
また、旬のハモの身はふっくらしているので、唐揚げや天ぷらなどの揚げ調理で食べるのもおすすめです。
タチウオ(太刀魚)
タチウオ(太刀魚)は上品な味わいが特徴的な夏に旬の白身魚で、大きいサイズのものは高級魚に値する価値が付きます。皮が薄くて鱗がないので簡単に皮ごと食べられる魚ですが、小骨が多いため食べる際には注意が必要です。
夏に旬の魚であるタチウオには、体内で合成できない必須脂肪酸であるDHAやEPA、骨の代謝に関わるビタミンDや抗酸化作用をもつビタミンEなども豊富に含まれています。
おすすめの調理法・料理
白身魚のタチウオは塩焼きなどの焼き魚にすることで、外はカリッと中はふっくら仕上がり美味しく食べられます。新鮮なタチウオは、刺身としてそのまま食べるのもよいでしょう。
また、身がふっくらしているので唐揚げや天ぷらなどの揚げ調理にするのもおすすめです。
アナゴ(穴子)
アナゴ(穴子)は、6月から8月の初夏に旬を迎える魚介として有名です。夏に旬を迎えるアナゴは身が厚く、ボリューム感があるので食べ応えもしっかり感じられます。脂はのっていますが、あっさりとした味わいを楽しめるのが特徴の魚介です。
タンパク質やカリウム、ビタミンAやカルシウムなどが豊富に含まれており、DHAやEPAなどの良質な脂質も多く含まれています。
おすすめの調理法・料理
夏に旬のアナゴは淡白でやわらかい身が味わえるため、甘辛いタレで仕上げる蒲焼きや天ぷらなどの調理方法が向いています。また、新鮮なアナゴは寿司にしたり、刺身として食べたりするのもおすすめです。
アナゴに多く含まれているDHAやEPAは、高温での長時間加熱により壊れてしまう可能性があります。効率よく栄養を摂りたい方は、加熱せずにそのまま食べる、短時間での加熱調理をするなどがおすすめです。
アワビ(鮑)
7月から8月の夏の季節に旬を迎えるアワビ(鮑)は、希少性が高く高級食材としても人気のある貝類です。貝ならではのコリコリとした食感が魅力で、海の磯の豊かな香りを楽しめます。
タンパク質だけでなく、カルシウムや鉄分などのミネラル類、さらにビタミンB群やDHA、EPAなどたくさんの栄養素が豊富に含まれています。
特にカルシウム含有量が多いため、カルシウムを効率よく摂取したい方におすすめです。また、アワビは低脂肪低カロリーなので「ダイエット中だけど美味しい魚介類が食べたい」という方にもぴったりです。
おすすめの調理法・料理
夏に旬を迎える魚介類であるアワビは、独特な風味やうま味が感じられます。また、歯触りが特徴的であるため、調理方法によってさまざまな食感を楽しめます。
新鮮なアワビは、コリコリとした食感を楽しめる刺身として食べるのがおすすめです。アワビの身をやわらかくして食べたい場合は、蒸し調理や煮付けなどの調理方法を取り入れてみるのもよいでしょう。
マダコ(真蛸)
タコは生息地や水温、自然状況などの影響を受けやすく、種類や産地によって旬の季節が異なります。関西地域では、マダコ(真蛸)が7月から8月の夏に旬を迎えます。
歯応えをしっかり感じられるタコは、身の締まりと濃厚な味わいが特徴です。また、長時間煮込むことで身がやわらかくなるため、生の食感とは異なった美味しさを楽しめます。
高タンパク質低脂肪で、ビタミンB12やビタミンB6などのビタミンB群も豊富に含まれています。また、普段の食事では不足しやすい鉄や亜鉛、リンなどのミネラル類も多く含まれている栄養価の高い食材です。
おすすめの調理法・料理
関西地域で夏に旬を迎えるマダコは、さまざまな調理方法で楽しめます。新鮮なマダコは、風味や食感を楽しめる刺身がおすすめです。
ゆでて季節の野菜と和えて酢の物にする、蒸し焼きにするなど、調理法を変えて食べ比べするのもよいでしょう。
その他にもしょうゆやみりん、酒などで煮込むことで弾力のある身がやわらかくなるため、煮物やおでんの具材として使うのもおすすめです。
夏が旬の魚に関するQ&A

夏に旬の魚には、淡白な味わいが美味しい魚介類が多くあります。「新鮮なものはどうやって選べばよいの?」「ウナギは夏に旬の魚?」など、気になる方も多いのではないでしょうか。そこで、ここからは夏に旬の魚に関する疑問についてお答えします。
新鮮な魚の選び方は?
新鮮な魚を見分けるには、魚の目やエラの色、おなかの張り具合や匂いで判断するとよいでしょう。
目の色は澄んでいてツヤがあるものがおすすめです。また、鮮やかなエラの色のもので、おなかがふっくらしているものを選ぶようにしましょう。
新鮮な魚はほとんど匂いがしないか海の香りがする程度です。生臭い匂いがする場合は、鮮度が落ちている可能性があるため、避けましょう。
ウナギ(鰻)は夏が旬の魚?
ウナギ(鰻)の旬の季節は、天然か養殖かによって異なります。天然では10月から12月に旬を迎え、養殖では7月に旬を迎えるのが特徴です。
養殖で育ったウナギは、7月と8月にある「土用の丑」の時期に合わせて養殖されています。この時期は一年のうちで最もウナギが食べられるため、土用の丑の時期に出回っているウナギは養殖が多いといえるでしょう。
6月〜8月は夏が旬の魚で季節を楽しもう

6月から8月の夏の間は、淡白な味わいが楽しめる旬の魚介類が出回ります。海や川で獲れる夏に旬の魚には、夏バテ予防に向いている栄養素が豊富に含まれているので、暑い夏は積極的に旬の魚を取り入れてみましょう。
夏に旬の魚介類を毎日の料理に取り入れて、ぜひ夏の味覚を堪能してみてください。