2022.11.14

魚肉たんぱく研究所魚肉たんぱくコラム > 本当に「質の高いタンパク質」を摂るために…知っておきたいDIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)と魚肉の優位性

本当に「質の高いタンパク質」を摂るために…知っておきたいDIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)と魚肉の優位性

本当に「質の高いタンパク質」を摂るために…知っておきたいDIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)と魚肉の優位性

近年、タンパク質を多めに摂取したいと考える人が増え、店先では「高タンパク質」や「タンパク質入り」を謳う商品をよく見かけるようになりました。どうせタンパク質を摂るなら、より質の高いタンパク質を摂りたいですよね。ここでは、タンパク質の「質」を評価する新しい指標DIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)と魚肉の優位性について解説します。

タンパク質の「質」を評価するには

食品どうしでタンパク質の質を比較する指標として、昔から「アミノ酸スコア」が使われてきました。しかし、アミノ酸スコアだと多くの食品が満点(100)になってしまうため、現在ではDIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)という新しい指標が推奨されています。

アミノ酸スコアとは

アミノ酸スコアは、食品に含まれるタンパク質の栄養価を示すと共に「必須アミノ酸」がバランス良く含まれているかを数字で表した指標です。

「必須アミノ酸」とは、約20種類あるアミノ酸のうち、体内で作り出せない9種類のアミノ酸のことです。

必須アミノ酸の含有バランスが良い食品は、体内での利用効率が良いのです。それを見極めるためアミノ酸スコアという指標が考案されました。

しかし、アミノ酸スコア導入当時は比較的食材ごとの差別化が容易でしたが、数回にわたる基準値や算出法の変更により、今では動物性タンパク質だけでなく、豆、根菜、野菜、果実など多くの食品がアミノ酸スコア100と評価されるようになりました。その結果、アミノ酸スコアでは、食品(穀物を除く)のタンパク質の質を比較することが難しくなってきたのです。

DIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)とは

そこで最近では、2013年にFAO(国際連合食糧農業機関)が提唱したDIAAS(Digestible Indispensable Amino Acid Score:消化性必須アミノ酸スコア)が新たな指標として用いられるようになりました(文献1)。

DIAASは、食品に含まれる必須アミノ酸の消化吸収率を加味した値で、アミノ酸スコアのように上限値で切り捨てられることなく、より正確にタンパク質の栄養価を評価することができます。

図1-1と図1-2にかまぼこや魚肉ペプチドのDIAASを示し、他の素材と比較しました。数値が高いほどタンパク質の質が高いことを示します。
アミノ酸スコアでは魚肉、牛乳、鶏卵など動物性タンパク質はすべて100ですが、DIAASだと各食品で数値が異なるので差を比較することができます。実際に、植物性タンパク質よりも動物性タンパク質の方が値が高く、その中でも魚のすり身を原料としているかまぼこや魚肉ペプチドは特に高い値を示しています。

図1-1. 図1-2. 食品のおよびタンパク質素材のDIAAS
かまぼこ、すりみの値は公益財団法人山口権予防保健協会食品環境検査センターによる分析結果を基に算出。
他は文献3およびPhillips S.et al.Front.;4:1-10(2017)の値を参照

魚のタンパク質の消化性

魚のタンパク質は大豆やホエイタンパク質よりも消化されやすく、短時間で低分子化されることが知られています(文献2)。また、かまぼこなどの水産練り製品は畜肉や白身のゆでたまごと比べて人工胃液中で速やかに分解され、消化性が高いことも分かっています(図2)(文献3)。タンパク質の消化が速く、DIAASも高い魚肉タンパク質はスポーツや疲労時の栄養補給に最適ではないでしょうか。


図2 タンパク質食材の人口胃液に対する消化性
各食材を同じサイズに切り出して人工胃液(ペプシン溶液)で消化し、その消化速度を消化性の指標とした。
値は平均+標準偏差(n=3)で示し、異なるアルファベット間で有意差あり(p<0.05) 文献3の図を改変

質の高いタンパク質を摂るには、魚肉がおすすめ

質の高いタンパク質を摂りたいと考えている方には、魚肉がおすすめです。
一般的に魚肉は畜肉(牛、豚、鶏)と比べて高タンパク質・低脂質ですので、余分な脂質を摂取せずに良質なタンパク質をヘルシーに摂取することができます(図3)。

DIASS図3

また、魚の摂取量が多い人ほど長生きしやすくなり、心臓病や認知症になりにくくなるという研究結果も報告されています(文献4-6)。

食べやすい「かまぼこ」や「フィッシュプロテインバー」もおすすめ

魚は良質なタンパク質を豊富に含むヘルシーな食品なのですが、残念ながら日本における魚の消費量は右肩下がりです。その理由として、調理が難しい、生ゴミの処理などが面倒、骨や皮が多くて食べにくいという点があるかもしれません。

そういった理由で魚を食べる機会が少ない方には、魚のすり身から作ったかまぼこやフィッシュプロテインバーをおすすめします。

フィッシュプロテインバーは、鈴廣と魚肉たんぱく同盟を結成したサッカー日本代表の長友佑都選手・長友選手専属シェフの加藤超也氏と共同開発しました。高たんぱくとともに、何度も食べたくなる“おいしさ“を追究し、世界のごちそうをイメージした3種類の味でおつくりしました。

FISHPROTEINBAR

図4-1と図4-2にかまぼこ、魚肉ペプチドにフィッシュプロテインバーを加えたDIAASを示し、他の素材と比較しました。
その結果、フィッシュプロテインバーも、かまぼこや魚肉ペプチドと同様に高い値を示しました。


図4-1. 図4-2. 食品のおよびタンパク質素材のDIAAS
かまぼこ、すりみの値は公益財団法人山口権予防保健協会食品環境検査センターによる分析結果を基に算出。
他は文献3およびPhillips S.et al.Front.;4:1-10(2017)の値を参照

 

これらの原料であるすり身はその製造過程において、もともと高タンパク質低脂質な魚肉からさらに脂質が除去されており、まさに「タンパク質の固まり」といっても過言ではありません。

かまぼこは切るだけで、フィッシュプロテインバーはそのままで、手軽に食べられます。良質なタンパク質源として、日々の食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。

忙しいときはサプリメントで補うことも

忙しいときは食事がおろそかになりがちですよね。そんなときこそ良質なタンパク質を摂っておくことが健康を保つことにつながります。

魚やかまぼこを食べる余裕がないという方には、魚から作った魚肉ペプチドをサプリメントで摂ることも一つの方法としておすすめします。魚肉ペプチドのサプリメント「サカナのちから」はこちら

魚肉ペプチドは、魚肉のすり身を酵素消化で低分子化したものです。魚肉ペプチドのDIAASは1.26(図3)で、タンパク質純度は95%です。また、低分子化されているため、より消化吸収されやすい状態になっており、吸収されたタンパク質の体内利用率を示す生物価は98と非常に高いです(文献7)。これは良質なタンパク質源とされる鶏卵の95と同等レベルの非常に高い水準です。

さらに、魚肉ペプチドは分岐鎖アミノ酸(BCAA;バリン・ロイシン・イソロイシン)を豊富に含みます。BCAAは運動時に筋肉のエネルギー源となり、筋肉のタンパク質分解を抑制することが期待されています。

忙しくて動き回っているような人は、ぜひ魚肉ペプチドの活用も検討してみてください。

<参考文献>
1)FAO (2013) : Dietary protein quality evaluation in human nutrition. FOOD AND NUTRITION PAPER, 92.
2)植木暢彦 (2016) : 相模湾産魚類の水溶性筋肉タンパク質の血圧上昇抑制作用. フードケミカル; 376: 41–44.
3)植木暢彦 (2022) : 魚肉タンパク質と魚肉ペプチドでスポーツに適した体に. アクアネット; 25: 27-32.
4)Nakamura Y. et al. (2005) : Association between fish consumption and all-cause and cause-specific mortality in Japan: NIPPON DATA80, 1980–99. Am. J. Med.; 118: 239–245.
5)Iso H. et al. (2006) : Intake of fish and n3 fatty acids and risk of coronary heart disease among Japanese: the Japan Public Health Center-Based (JPHC) Study Cohort I. Circulation; 113: 195–202.
6)Barberger-Gateau P. et al. (2002) : Fish, meat, and risk of dementia: cohort study. BMJ; 325: 932–933.
7)植木暢彦 (2015) : 魚肉すり身由来ペプチドの健康機能性と将来展望. 冷凍; 90; 145–150.

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