2021.11.08

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タンパク質のカロリーはどのくらいか、バランスよく栄養を上手に摂取するポイントも解説

タンパク質のカロリーはどのくらいか、バランスよく栄養を上手に摂取するポイントも解説

健康的な体づくりのためには、タンパク質が欠かせません。タンパク質は肉に多く含まれるイメージから、カロリーオーバーで太るのではないかと気にする人もいるでしょう。この記事は健康意識が高い人に向けて、タンパク質のカロリーについて解説します。タンパク質を上手に摂取するポイントも紹介しているので、参考にしてください。

そもそもカロリーとは

カロリーとは、生命維持や体を動かす源になるエネルギーを示す単位です。ここでは、カロリーの意味やエネルギー源となる栄養素について解説します。

カロリーはエネルギーの単位

カロリー(cal)とは、エネルギーの単位のひとつです。1gの水を1℃上昇させるために必要なエネルギーが、1カロリーです。日常生活で使う際は、1カロリーでは小さすぎるため、1,000cal=1kcalとしてキロカロリーが使われるのが一般的です。食事におけるカロリーは、体が消化・吸収して得られるエネルギー量の合計を表しています。

タンパク質・脂質・炭水化物はエネルギーのもとになる
食品を摂取した結果、エネルギーになります。エネルギーは、人間が体の機能を維持し、活動するために必要な源として活用されます。細胞をつくり、体温を維持し、心臓や筋肉を動かすためにエネルギーが欠かせません。

エネルギー源になる栄養素は、タンパク質・脂質・炭水化物の3つです。これらは三大栄養素と呼ばれ、体内でCO2とH2Oに分解されてエネルギーになります。

タンパク質・脂質・炭水化物のカロリーはどのくらい?

三大栄養素ごとにカロリーの数値は異なります。栄養素別のカロリーと計算方法、注意点について解説します。

栄養素別のカロリー

1gあたりのカロリーは、タンパク質は4kcal、脂質は9kcal、炭水化物は4kcalです。
この数値は、アメリカの生理学者アトウォーター氏が、さまざまな食べ物を分析した結果から導き出した「アトウォーターのエネルギー換算係数」の平均値です。

カロリーの計算方法

カロリーは、三大栄養素別に「重量(g)×1gあたりのエネルギー量」を求め、3つを合計して求められます。
たとえば、栄養成分表示に以下のグラム数が書かれていた場合、エネルギー量を算出すると以下のようになります。

・タンパク質10g:10g×4kcal=40kcal
・脂質8g:8g×9kcal=72kcal
・炭水化物9g:9g×4kcal=36kcal

エネルギー=40kcal+72kcal+36kcal=148kcal

食品パッケージのエネルギー欄に書かれているカロリー表示は、上記の計算方法が使われています。

カロリーの注意点

脂質1gに含まれるカロリーは、タンパク質・炭水化物の2倍以上もの高い数値です。食事量を制限しても、制限した食事に脂質がたくさん含まれていると、体はカロリーを多く摂取し、脂肪を蓄えてしまいます。

逆にカロリーを気にして脂質を制限しすぎると、体を維持するために必要なエネルギーが不足する可能性があります。健康維持のためにはカロリーの数値だけでなく、バランスよく摂取することを考えましょう。

カロリーだけでなく栄養バランスが大切

カロリー数値を気にするだけではなく、栄養素が偏っていないかを確認しましょう。ここでは、栄養素ごとの働きやPFCバランスについて解説します。

栄養素が偏ると肥満・体の働きの低下につながる

タンパク質・脂質・炭水化物には、それぞれ異なる働きがあります。栄養が偏ると、肥満や体の働きの低下につながるため、栄養素別の特徴について知っておくことが大切です。

タンパク質の働き
タンパク質とは、アミノ酸から構成される体の主成分のひとつです。骨、内臓、皮膚、筋肉、ホルモン、細胞などをつくります。水分の次に多い成分で、体の約20%を占めています。タンパク質が不足すると、肌や髪の乾燥、筋肉量の減少、内臓機能・代謝・免疫力の低下などが起こります。食事制限や偏った食事で不足しやすくなるため、こまめな補給が大切です。

脂質の働き
脂質は、ホルモンや細胞膜の原料になるエネルギー源です。体温調整、栄養素の吸収や運搬、ホルモンの材料になるなど、さまざまな役割があります。エネルギーを蓄える働きがあり、人は蓄えられたエネルギーによって活動します。過剰摂取をすると、脂質にエネルギーが溜まりすぎて肥満になります。逆に脂質が不足すると、低体温、皮膚の乾燥、ホルモンバランスの乱れなどが起こります。

炭水化物の働き
炭水化物は、筋肉や脳などのエネルギー源に使われる栄養素です。脳はエネルギーを蓄えられないため、適度な補給が必要です。吸収されやすい性質から、タンパク質・脂質よりも優先的に体のエネルギーとして活用されます。

逆に炭水化物が不足すると、筋肉を分解してエネルギーをつくろうとします。筋肉量が減り、基礎代謝が低下するため、痩せにくい体になります。ただし、過剰摂取すると皮下脂肪や内臓脂肪になるため、注意しましょう。

PFCバランスを重視する

健康な体づくりや正しいダイエットには、PFCバランスが重要です。
PFCバランスとは、Protein(タンパク質)・Fat(脂質)・Carbohydrate(炭水化物)の頭文字をとった名称です。厚生労働省によると、理想的なPFCバランスは、以下のとおりです。

・タンパク質:13〜20%
・脂質:20〜30%
・炭水化物:50〜65%

とくに、体の維持に必要なタンパク質を優先的に摂取しましょう。

※参考:エネルギー産生栄養素バランス|厚生労働省

タンパク質を上手に摂取するポイント

タンパク質の摂取では、「脂質量に注意する」「たくさんの食品を食べる」の2点が大切です。

タンパク質が豊富な食品は脂質量に注意する

タンパク質を多く含む食品には、肉類、魚介類、乳製品などがあります。このうち肉類は、脂質が多いため、注意が必要です。タンパク質量が同等でも、肉は脂質が多いため、結果的にじゅうぶんな摂取量に至らない可能性があります。タンパク質を多く摂るためには、高タンパクで低カロリーな魚が効率的でおすすめです。肉や乳製品よりも脂質が低く、消化・吸収しやすいことが魅力です。

たくさんの食品をバランスよく食べる

タンパク質は、小麦や米などの穀物、豆腐や納豆などの豆類、アスパラガスやキャベツなどの野菜、アボカドやバナナなどの果物にも含まれています。ごはんやパン、麺など身近な食事から摂れるため、さまざまな食品を食べていれば、自然に1日に必要なタンパク質が摂取できます。

肉や魚などの動物性タンパク質と、穀物や豆類などの植物性タンパク質は、構成するアミノ酸の量や種類が異なります。健康のためには、どちらかに偏ることなく、両方をバランスよく摂ることが大切です。

効率的にタンパク質を摂取するにはサプリやプロテインを利用する

PFCバランスや、食品にどれだけ栄養素が含まれているかに注目できれば、健康的な体づくりが可能です。ただし、日常でカロリーを気にしたり、バランスよい食品を選んで食べたりすることが難しいと感じる人も少なくありません。その際は、サプリやプロテインを利用して、足りない栄養素を手軽に補う方法があります。

たとえば「サカナのちから」は、吸収力のよいペプチド由来のサプリです。タンパク質を効率的に補給できます。魚を原料としており、高タンパク・低脂肪であることから、脂肪が体につきにくくカロリーが気になる人も安心です。

まとめ

カロリーとは、エネルギー量を示す単位のことです。タンパク質・炭水化物のカロリーは、重量1gあたり4kcal、脂質は9kcalです。カロリーは数値だけに惑わされることなく、PFCバランスを重視して不足しがちなタンパク質を優先的に摂取しましょう。

「魚肉たんぱく研究所」は、2007年に鈴廣が設立した研究所です。「お魚たんぱくで世界を健やかにする」をテーマに、かまぼこづくりの職人技を科学的に解析し、魚タンパク質の研究を進めています。

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