そうだったのか?! 『鈴廣の板かまぼこ』 Vol.9

鈴廣の板かまぼこの美味しさをお伝えするシリーズ、
【そうだったのか?! 『鈴廣の板かまぼこ』】

第9回目のテーマは“かまぼこの技”です。

 

小田原で板付きかまぼこが作られるようになって、約230年といわれています。
長い時間をかけ今に受け継がれてきた“板かまぼこ”。
豊かな漁場に恵まれた小田原ならではの、いい素材を使ったいい蒲鉾を作り続けるには確かな“技”の伝授が必須でした。

ところで、かまぼこってどうやって作られるのかご存じですか?
ただお魚を捌いて板に盛りつけるだけではないんです。

お魚から肉を採り(採肉)、水で洗い(水晒し)、擂り潰し、(擂潰:らいかい)、形作り(成形)、蒸す(加熱)などの工程を経て作られます。中でも、『一に買い出し、二に臼、三に釜』と言われるほど、魚の見極め、擂潰(らいかい:すり潰すこと)、加熱の三つが重要な工程です。そこには数々の伝統的な技の連続があって、「古今」を代表とする超特選かまぼこのように、“かまぼこ職人”によって品質が守られています。
ここでは工程毎に順を追って、職人技がどこで効いているのかを解説していきましょう。

みなさんはお魚を買うとき、調理するとき、お魚のどんなところを気にしますか?魚種、旬、鮮度、食べ方など、様々な角度から見極めるのではないでしょうか。鈴廣の職人も同じ想いでお魚を見極め、いつも同じ品質のものを作れるよう、各工程で微調整します。
「一に買い出し」ですね。
次に、採肉ではどの程度、魚種や鮮度によって異なる硬さの肉から、いかに良質な肉をこそぎとるか、皮下脂肪やすじが必要以上に入らないように力のかけ方を調整します。
水晒しでは毎回同じ風味になるように、季節毎に異なる魚の旨味を残しつつ余分な脂を取り除くため、水の割合や晒し時間を見極めます。
この工程はいわゆる魚肉の精製。かまぼこがタンパク質のかたまりといわれる所以はこの工程にあり、です。
水晒しをした後は、余分な水分を取り除きます。水分を調整することが品質を作るために最も重要な工程の一つなのですが、職人の手は、求めるかまぼこの食感となるよう水分を調整します。
ここで光る、職人技。なんと機械のように水分を言い当てることができるのです。
求める食感を作り出すための擂潰(らいかい)、「二に臼」。魚の大きさや種類によって魚肉の線維は硬かったり、柔らかかったり、ほぐれやすかったり固まっていたり、実に様々です。
そんな様々な原料が入っても職人は、塩を入れるタイミングを変えて調整するのです。
もう一つ、求める最高品質の食感を作り出すための「三に釜」。
つまり加熱のことです。煉られたすり身の硬さやなめらかさ、また、その日の温度・湿度に合わせて、蒸し釜の温度を細かく調整して一定の品質の製品を作り出すのです。

これら繊細でそれぞれの材料の資質を最大限に活かしたものを作るのが“職人の技”。
小田原の地に根ざした鈴廣がかまぼこ屋として誕生してから現在に至るまで、職人たちはこれらの教えを守り、150年を超える経験、知識を受け継いでいるのです。

いい素材と職人技、この二つがあってこその板かまぼこなんですね。

次回の【そうだったのか?! 『鈴廣の板かまぼこ』】もお楽しみに!

そうだったのか?!  『鈴廣の板かまぼこ』

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