伊達巻の由来は?お正月に食べる理由や家庭でできる作り方も紹介

お正月の楽しみであるおせちの中でも、伊達巻は幅広い世代に人気の一品です。
おせち料理ということもあって、お正月に食べるイメージが強いかもしれませんが、お菓子のような味わいは、お正月以外でも食べたいと思う人も少なくありません。
この記事では、伊達巻という名前の由来やお正月に食べる理由、伊達巻に関するさまざまな雑学などを説明し、フライパン・オーブンそれぞれを使った伊達巻のレシピも紹介しています。
伊達巻について知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

伊達巻の由来

そもそも、伊達巻はなぜその名前がつけられたのでしょうか。
名前の由来には諸説あるため、そのうちの3つを紹介します。

その1:派手・おしゃれを意味する「伊達」から
伊達巻の「伊達」には「おしゃれ」や「目立つ」、「人目をひく」といった意味があります。
伊達巻は鮮やかな黄色であり、形も華やかなことから「派手な巻き卵」という意味で伊達巻となったというのが1つ目の説です。
また、昔はおしゃれな人を「伊達者」と呼んでおり、その人たちが着用していた着物の柄が伊達巻と似ていたことから伊達巻と呼ばれるようになったともいわれています。

その2:着物の帯「伊達巻き」に似ている
着物には伊達巻きという帯があります。これは、着物の帯を締める幅の狭い帯のことです。
この「伊達巻き」と形が似ていることから、「伊達巻」と名付けられたというのが2つ目の説です。

また、着物を着る際に伊達巻きを締める動作と、伊達巻を巻く動作が似ていることも、名前に関係しているそうです。
「日本語語源辞典」では、おせち料理の伊達巻と着物の伊達巻きを同じ言葉であると紹介しています。

その3:「伊達政宗」の好物だった
戦国時代の武将である伊達政宗は、ヒラメの肉に卵を混ぜて焼いた「平玉子焼」という料理が好物だったといわれています。
このことから、平玉子焼はいつの間にか「伊達焼」と呼ばれるようになりました。
そして、伊達焼はすだれをつかって巻かれていたことから、後に「伊達巻」と呼ばれるようになったというのが3つ目の説です。

伊達巻をお正月に食べる理由

いまでは、おせち料理のひとつとしてお馴染みの伊達巻ですが、なぜお正月に食べるようになったのでしょうか。
続いては、伊達巻を食べる理由や意味について解説します。

学業成就
一つひとつのおせち料理には、それぞれ願いが込められていますが、伊達巻は「学業成就」の願いが込められています。
なぜ伊達巻が学業成就につながるのかというと、理由はその形にあります。
伊達巻は、卵や魚のすり身を混ぜて焼いたものを巻いており、その形は巻物に似ています。
巻物は昔における書物であり、勉強などに用いられていました。
そのため、巻物は知性を象徴するものとされており、同じような形状の伊達巻に学業成就の願いが込められるようになったのです。

子孫繁栄
伊達巻に使われる卵は、子宝を象徴する食材です。
そのため、伊達巻には学業成就とあわせて「子孫繁栄」の意味も込められています。
また、卵の黄色には、「豊穣」という意味があり、こちらも子宝を連想させます。
さらに、卵の丸い形は、家庭が円満になることを表しています。

見た目が華やか
伊達巻は、おしゃれを意味する「伊達」から由来しているという説は、先ほど紹介した通りです。
卵によって作り出される黄色は金色にも近く、見る人に華やかな印象を与え、豪華さを演出することができるため好まれます。

「口取り」の料理として必須
口取りとは、晴れの日にお吸い物と一緒に出てくる最初の料理のことで、酒の肴ともなるものです。正しくは「口取り肴」といいます。
この口取りには、肉や魚、野菜のほか、甘みのある料理など、さまざまなものが含まれています。
伊達巻はその甘い味付けから幅広い世代に好まれ、きんとんなどとともに口取りにかかすことができない料理です。

伊達巻に関する雑学

ここからは、伊達巻に関する雑学を紹介します。
知っていると、伊達巻をより楽しく食べることができるかもしれません。

発祥地は?
伊達巻発祥の地は長崎だといわれています。
これは、江戸時代に長崎に伝来した「カステラ蒲鉾」という料理が伊達巻のルーツであるとされているためです。
ただし、先ほど紹介したように、伊達政宗が食べていた平玉子焼がルーツであるとする説もあり、長崎というのは1つの説になります。

スイーツとして食べても美味しい
スライスした伊達巻にあんこ、生クリーム、フルーツジャムなどを付けて食べると、ケーキのような感覚でスイーツとしても美味しく食べることができます。
鈴廣のバイキングレストラン「えれんなごっそ」でもお召し上がりいただけます。

関東・関西で違いはある?
関東と関西ではうどんの出汁の濃さが違うように、同じ料理でも違いがあることがあります。
伊達巻に関しても違いがあり、関東の方が関西よりも甘く味付けされているのが一般的です。
関西では甘い伊達巻が苦手という人も多く、おせち料理では甘さを控えめにしたり、伊達巻の代わりに出し巻き卵が入ったりすることもあるそうです。
機会があれば食べ比べてみると面白いかもしれません。

伊達巻の日とは?
日本には「伊達巻の日」という記念日があります。
これは、日本の食文化の一つである伊達巻を後世まで伝えていくことを目的に、玉子焼きなどを製造する会社によって制定された記念日です。
「伊達巻の日」は5月24日です。この日は伊達政宗の命日でもあります。
伊達巻が好きだったとされている伊達政宗にちなんで制定されたことがわかります。

左巻き・右巻きどっちが正しい?
伊達巻を盛り付ける際には、右と左どちらを向けるべきでしょうか。
正解は「右巻き」です。
右巻きには「エネルギーが入る」という意味があるとされています。
そのため、新しい年のエネルギーが入ってくる、蓄えるということから、右巻きが縁起が良いと言われています。
一方の左巻きは、「エネルギーが抜ける」という意味合いがあるとされています。

伊達巻の作り方

伊達巻の作り方を紹介します。
ここでは、フライパンを使った方法と、オーブンを使った方法の2つを紹介するので、ぜひ試してみてください。

【1】フライパンで作る方法
フライパンを使って伊達巻を作る方法の紹介です。

材料

・卵 5個
・はんぺん 120g
・砂糖 大さじ2 ・みりん 大さじ1
・酒 大さじ1
・醤油 小さじ1

作り方

1)材料と調味料を混ぜる
すべての材料と調味料をフードプロセッサーに入れて混ぜます。
2)混ぜたものをフライパンで焼く
すべて混ざったら、その液体を油を敷いたフライパンに流して焼きます。火はごく弱火で、約20分間じっくり時間をかけて焼き上げてください。
3)フライパンから取り出して両端を切る
4)巻きすで巻く
表面が乾いたことを確認したら、焼いた面が上に来るようにお皿に取り出します。その後両端を切り落としたら、巻きすを使って巻きます。
一度巻くだけでは不十分なので、巻き終わったら巻きすから一旦取り出し、再び巻きすに乗せてもう一度しっかりと巻くようにしてください。
5)巻きすを輪ゴムで固定して冷ます
二度目に巻いた状態のままで巻きすに輪ゴムをつけて形を固定し、冷めるまで待ちます。
6)巻きすから取り出して食べやすい大きさに切る
冷めたら好みの大きさに切り分けてください。
(出典:伊達巻の意味と由来と、おうちで簡単に楽しめる伊達巻の作り方!|おせちの達人)

【2】オーブンで作る方法
続いては、オーブンを使って伊達巻を作る方法を紹介します。

材料

・卵 4個
・はんぺん 1枚
・白だし 大さじ3
・砂糖 大さじ4
・みりん 大さじ1
・塩 少々

作り方

1)材料を混ぜる
材料を混ぜる際、はんぺんをそのまま入れてしまうと混ざりにくくなるので、一口大にカットするなどしてください。
2)四角いオーブン皿もしくは天板に材料を流し込んでオーブンで焼く
オーブンで焼く際の温度は約170度で、オーブンの下段で約20分〜25分間焼きます。
焼き色足りない場合は、追加で焼くようにしてください。
焼きあがったら、あとはフライパンで作る場合と同じ手順です。
3)オーブン皿(天板)から取り出す
4)巻きすで巻く
5)巻きすを輪ゴムで固定して冷ます
6)巻きすから取り出して食べやすい大きさに切る
(出典:伊達巻きの由来と作り方|Oisixおせち2019)

まとめ

今回は、伊達巻の由来とされている3つの説やお正月に食べる意味、その他の雑学などについて紹介しました。
伊達巻はその見た目の華やかさに加えて、学業成就や子孫繁栄などの願いが込められていることもあって、お正月におせちとして食べられることが多いです。
人気がある料理なので、お正月以外でも食べたいという人もいるかもしれませんが、焼き加減の調整が必要になるなど、意外と調理が大変です。
そこでおすすめしたいのが、プロが作る伊達巻です。
鈴廣の伊達巻は天然素材を用いた上質な甘さが特徴であり、口にするとほどよい甘さがほっと染み渡ります。
上質な伊達巻を味わってみたいという人は、ぜひ購入を検討してみてください。

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