海と大地のめぐみからできた純米生貯蔵酒『海と大地』

かまぼこ屋である鈴廣は、かまぼこと一緒に楽しむことができるお酒も造っています。
箱根ビールは、単なる地ビールではなく一緒に食べるかまぼこをはじめとしたその地域の食事に合った「地」ビールを目指しているというコラムを以前書かせていただきました。
(詳しくは【かまぼこ屋がビールをつくる理由とは?】をご覧ください。)

今回は、もうひとつの大切なお酒をご紹介します。

「うみからだいち」から作られたお酒

お魚という自然の恵みあってこそのかまぼこ屋、鈴廣ではさまざまな環境保全活動に取り組んでいます。

そのひとつが、「うみからだいち」の取り組みです。
いのちの循環をテーマにしたまちづくりを目指し、かまぼこを作る際にでる魚の皮や骨や内臓、箱根ビールの絞りかすを捨てずに再利用すべく、良質な魚肥をつくるというものです。
(詳しくは【うみからだいちの取り組み】をご覧ください。)

この「うみからだいち」を使って育てたお米を原料とするお酒があるんです。
その名も

『海と大地』

海と大地のめぐみからできたお酒なので、『海と大地』と名づけられました。

原材料は小田原産キヌヒカリ

キヌヒカリは、倒れにくい上に、コシヒカリに匹敵かそれ以上とされる食味を持つ種類の米で、神奈川県の奨励品種米です。小田原・上曽我の米作農家、磯崎農園さんに、田植え前の元肥として「うみからだいち」を使って、このキヌヒカリを酒米用に育ててもらっています。

小田原の米が県下一番と言われる理由は二つあります。

温度差と水、
です。

米は、夏に昼と夜の温度差があると、昼間の光合成によってデンプンを作り、夜にそれを米粒に蓄えます。また、米作りで水が果たす役割は非常に大きく、山のきれいな良い水で育てられる環境である方が美味しい米ができるそうです。小田原地方には米作りに良い条件がそろっていたのです。

磯崎農園さんは、“曽我山”と呼ばれる里山のふもとでキヌヒカリを作っています。磯崎さんの田んぼを潤すのは、曽我山の湧き水と、南足柄市内山から取水した酒匂川の水だそうです。きめ細やかな水管理をすることで、気候温暖化に負けない、美味しい米づくりを続けていらっしゃいます。

収穫された小田原産の酒米用キヌヒカリは、精米されて足柄上郡大井町にある井上酒造株式会社(創業寛政元年・1789年)へバトンタッチ。杜氏さんの手で丁寧に仕込をされ、米の旨みと香りを楽しめる純米酒に仕上げられます。

かまぼことのマリアージュ

美味しいご飯とかまぼこが合うように、美味しいお米から丁寧に作られた『海と大地』は、かまぼことの相性抜群です。米の旨味を残しながらも、すっきりとした後味。キリっとした辛口で、かまぼこの塩気とお魚の甘味がより一層引き立ちます。

自然の恵みを上手に再利用した「うみからだいち」を栄養に育てられた米、そこから作られた大切な酒『海と大地』、人にも自然にも嬉しい循環が繋がれば、きっと未来の自然も守られます。

 

春、『海と大地』の新酒が登場します。
ぜひ一度、かまぼこと一緒にご賞味くださいませ。

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