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ものづくり 

お魚はいきもの、一尾一尾ちがうもの

私たちはお魚がもつ本来の味わいや食感を生かしたかまぼこを作ろうと考えています。 そんなお魚の特徴は実にさまざまです。 お魚の種類が違えばもちろん食感も味も変わります。それだけではなく、同じ種類でも季節や育った海の環境が違うと全く異なる肉質になります。 私たちはそのお魚ごとの特徴を知り、素材がいきるような商品を作り続けています。

まずはお魚を知るところから始めます。 「この魚はしっとり感が強く、このお魚はもちもちとした食感がある」 「この魚を加えるとお魚の風味がぐんと高まる」 こうしたお魚の個性を理解して、時には数種類の魚をブレンドして、つくりたい蒲鉾の食感や風味を作り出しています。

鈴廣が先代から受け継いだ知恵、そして今にいきる職人の試行錯誤の工夫を加えて お魚の個性を楽しんでいただけるかまぼこづくりを続けていきます。

かまぼこが出来上がるまで

伝統職人が作る鈴廣かまぼこの製造工程についてご紹介します。
江戸の頃より味づくり一筋。脈々と受け継がれた技と心が、手から道具に伝わり、かまぼこづくりの細部に反映されます。
どの工程をとっても熟練の技と研ぎ澄まされた勘を要します。
一つ一つの工程に心を込めてお作りしたかまぼこを、お客様にお届けしています。

  • 丁寧に3枚に下ろし、きれいに水であらったお魚を、魚の身と皮や骨を分けていきます。
    この時、血合いやすじが入らないように、きれいな身だけを丁寧にこそぐようにとります。
    魚の大小や季節ごとの身質の変化にあわせてとり方も変えていきます。

  • 水で晒す動画を見る

    魚の身を地下水で十分晒し、血液や脂肪を取り除きます。これを「水晒し」といいます。
    血液には、弾力の元となるたんぱく質のからみ合いを阻止する酵素類があります。

    水晒しをすることで、水がそれらを適度に取り除く働きをして、魚肉のたんぱく質を精製してくれるのです。これによって蒸した時にシコシコとした弾力が生まれ、かまぼこが一層白くつややかになります。

  • 擂潰(石臼で摺る)動画を見る

    水で晒した身を石臼で摺り潰します。昔は、人の力で練っていましたが、機械化された今でも、石臼と杵の名コンビは変わりません。

    まず、塩だけを加えて練っていき、弾力の元となるたんぱく質を溶かし、砂糖やみりん、
    卵白などの調味料を徐々に加えて仕上げます。
    塩や砂糖を加えて練ると、魚の身はのり状に変化します。
    魚の大小や季節で変化する魚の肉質に合わせて、塩を入れるタイミングや練る時間を調節します。
    最も経験の深い職人の担当する工程です。

  • 成形(板に付ける)動画を見る

    板の付け方でもかまぼこの弾力は違いが出ます。
    また、気泡が入らないように板に付けなければならないので、熟練した技を必要とします。
    一度に板に盛りつけずに、三回に分けてつけていきます。
    こうする事により、徐々に身がしまって良い弾力が得られます。
    一段回目を「引き起こし」、二段回目を「中掛け」、三段回目「上掛け」と呼びます。

    また、練り上げた身は、長く放置すると「坐り」と言い、
    身がこってしまい良い弾力を生まなくなるので、素早く板につけなくてはなりません。

  • 加熱(蒸す)動画を見る

    せいろなどを用いて柔らかな蒸気で包むように蒸します。
    蒸す時の1℃、1分の差で弾力に大いに違いがでます。
    小田原かまぼこは山高なので、表面と中心の温度を均一にさせながら蒸すのに注意を要します。
    経験に裏打ちされた、高度な技が決め手で、かまぼこの並べ方、温度のかけ方にもいろいろと秘訣があります。

    他の地方では、焼いて作るところなどがあります。「蒸す」という製法は、小田原ならではの伝統的な作り方と言えます。

道具にもいのち

鈴廣では昔ながらの道具たちが大活躍。道具は職人にとってまさにパートナー。
職人の技を支える道具のいくつかを紹介します。

石臼と桜の木の杵

石臼は黒御影、杵は桜材の削り出し。
水にさらした魚肉を叩き、包丁で細かく刻んで石臼に移し、4人がかりで一時間以上も杵をまわして擂つぶす。これがかつてのかまぼこづくりでした。鈴廣の職人がつくるかまぼこは今もこのコンビが活躍しています。

かまぼこ板

かまぼこ板は今も昔も、自然の木材にかぎります。
それは、木がすりみの水分をすったりはいたりして、かまぼこの水分を調整し、保存状態をよくしてくれるからです。使い終わった板は是非キャンパスに。

かまぼこ包丁

刃のない包丁。これは職人がかまぼこの板にすりみをのせて、形をつくるときに使います。
この工程はかまぼこの見た目だけではなく、弾力や舌触りも左右する大事なしごとです。
職人にとって自分に合ったかまぼこ包丁を持つことは重要です。職人は自分だけの包丁を選び、その包丁が体に馴染むように、自ら木槌をつかって柄や刃の調整をしつづけます。

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