魚肉たんぱく同盟コラムVol.17

怪我がちなサッカー人生から脱却したきっかけは食生活。山田直輝流、体づくりとは。

2022.04.29

育成年代から輝かしい成績を残し、プロ1年目で日本代表デビューを果たした山田直輝選手。順風満帆なキャリアかと思われたその1年目以降、山田選手は筋肉に関するケガに長年悩まされていたと語る。そんな彼の体を変えたのは、日頃のトレーニングやケアもさることながら、食生活に大きな要因がある。今回は、山田選手のキャリアを振り返りながら、アスリートとしての体づくりや食生活について探ります。

山田直輝選手プロフィール
1990年7月4日生まれ。小学校から高校まで全ての年代で全国大会優勝を経験。2007年8月には、韓国で開催されたU-17ワールドカップに日本代表の10番として参加。2009年浦和レッズに入団し、同年プロデビュー。同じく2009年にプロ1年目ながら、日本代表に選出され、キリンカップ チリ戦で代表デビューを果たす。現在は、2月に開幕したばかりのJリーグで、湘南ベルマーレの一員として活躍している。

――まず、山田選手の生い立ちについて教えてください。

広島県で生まれましたが、生後すぐに埼玉県に引っ越しをしました。サッカーを始めたきっかけは、幼稚園生の時に兄のサッカーを観に行った際にコーチに「サッカーやってみない?」と言われたこと。兄弟ともにサッカーをしていたので、サッカーのある日常が当たり前の環境でした。また、父がサッカー選手だったので食や健康については子どもの頃から気に掛けるよう言われていました。サッカーと食に関しては自信があります(笑)。

――ご自身のサッカーキャリアを振り返ってみていかがでしょうか?

キャリアを振り返ると、育成年代からプロに上がるまでは挫折した経験がありません。小学生の頃は全国大会で優勝して、浦和レッズ(以下、レッズ)のジュニアユースに上がっても全国大会で優勝。ユースに上がっても全国大会で優勝することができました。各年代で日本代表にも選出され、U-17ワールドカップにも行くことができました。レッズのトップチームに昇格後も、1年目で日本代表(A代表)の試合に出場。プロ1年目までは、思い描いていたキャリアを築けたと思います。しかし1年目のオフにケガをしてしまい、そこではじめてサッカー人生の中で初めて苦しい時間を過ごしました。そのケガの経験から学びを得て、今はベルマーレで充実した時間を過ごせているので良い経験だったと考えています。

――プロ1年目まで挫折を経験せずステップアップを果たせたとのことですが、その要因は何でしょうか?

全てにおいて、環境が恵まれていたと感じています。サッカー面では、父が的確にアドバイスをくれたことが大きかったです。育成年代に所属していたチームもすごくレベルの高いチームで、常にプロを目指すという志を持ちながら、強力なライバルの中で一番になることを目指して練習に取り組むことができました。結果的にレッズユースの自分たちの世代からは、4人もプロになることができたんです。父と母は食についてもサポートしてくれて、栄養面を考慮しながらたくさんご飯を食べさせてくれました。本当にありがたい環境だったと思います。

――ご自身のプレースタイルやモットーについて教えてください!

僕がサッカーで意識していることは、常に全力でプレーすること。プロ選手である以上は、見ている方だったり、応援していただいている方に、プレーを通して何かを伝えないといけないと思っています。常に100%の力を出し切るプレーをして、見ている人に感動してもらったり、また試合を観に行きたいと思ってもらえると嬉しいです。その100%のプレーをみせつつも、チームを勝たせることが僕の役割だと思っています。僕のことをまだご存知ない方は、一度スタジアムで観戦していただきたいです。

自分の中でこだわってることは、たくさんあります。まず、乳製品と卵は日頃からあまり摂取しないようにしています。加えて、試合から2日前までは可能な限り炭水化物を抜き、たんぱく質を摂るようにしています。たんぱく質はたんぱく質でも、肉類より魚類から摂取することを心がけています。間食もお菓子や甘いものを食べるのではなく、体に良いものを食べ、1日4食を摂っている感覚です。朝起きて、甘酒と豆乳を飲むことも続けています。

――乳製品や卵を摂取しない理由は、アレルギー検査や医者からの診断結果に基づくものでしょうか?

遅延型アレルギーの検査の際に、乳製品と卵が自分の体に合わないことが検査結果から分かりました。この検査結果を受けて、1年間乳製品と卵を一口も食べないようにしたのですが、これまで定期的に負っていた筋肉に関するケガがなく、初めて1年間ケガなくプレーすることができたんです。乳製品も卵も大好きですが、プロである以上は体が資本なので、今でもオフシーズンまでは我慢しています。乳製品や卵は意外とさまざまな製品に使われているので、買うものは全ての品質表示を確認しています。もしかすると店員さんに怪しい人と思われているかもしれません。

――試合直前はたんぱく質を摂取するとおっしゃっていましたが、その摂取方法について教えてくださいますでしょうか?

生魚から摂取することが良いので、できるだけ生魚を食べています。ただし、試合直前になると生魚はリスクにもなるので、蒲鉾やちくわなどの水産加工品や魚料理を意識的に食べるようにしています。

――キャリアを振り返った時に、食に目を向けるきっかけはいつ頃でしょうか?

先ほどもお話した通り、子どもの頃から母親が栄養面を考えて料理を作ってくれたので、小さい頃から食には興味がありましたが、自ら食に強く興味を持ち、食生活を変えたのは2017年です。遅延型アレルギーの検査をきっかけに、自分の体と相談をして食事をするようになりました。乳製品と卵を抜いて、魚をメインにするようになってからはケガが減っただけでなく、その他にも体の変化がいくつかありました。朝の目覚めがよくなりましたし、体重は変化していないのに体脂肪率が急に3%下がりました。

――湘南ベルマーレさんと鈴廣かまぼこは長年パートナーシップを組んでいますが、山田選手はいつ頃、鈴廣かまぼこを認知しましたでしょうか?

正直、レッズ在籍時は鈴廣かまぼこさんのことを知りませんでした。ベルマーレ移籍後のとある日、チームで昼食を食べている際に差し入れとして鈴廣かまぼこさんの商品を頂いたことが出会いのきっかけです。その時はまだ遅延型アレルギーの検査を行っていませんでしたが、魚から摂取するたんぱく質が体に良いことは知っていました。なので、全体練習が終わってすぐに、かまぼこを1本食べて、居残り練習で筋力トレーニングを行い、その後に昼食を食べていました。それが一番最初に鈴廣かまぼこさんを知ったきっかけで、魚からたんぱく質を摂取したい自分にとってすごくありがたい存在でした。

――山田選手自身やご家族のおすすめのかまぼこの食べ方や調理方法はありますか?

僕はかまぼこの味が大好きで、板についたまま食べてしまうくらい好きです。味も好きですし、1本から約7尾分のタンパク質を摂れることは魅力的です。自宅にお土産としてかまぼこを持ち帰ったこともありますが、かまぼこトミカは子どもが喜んでくれました。切って、お醤油をつけて食べていました。かまぼこを子どものおやつとして出すことがありますが、親としては健康的で安心です。大人も子どもも間食として食べるのに良いですよね。

――鈴廣かまぼこへの開発リクエストやお気に入り製品について教えてくださいますでしょうか?

僕個人としては、乳製品や卵が入っていない製品のバリエーションが増えると嬉しいです。僕以外にもアレルギーを持っている人がいると思うので、嬉しいのではないでしょうか。鈴廣かまぼこさんの製品はいくつか食べたことがありますが、万能すり身パウダーがすごく良かったです。僕は料理が全然できないのですが、お湯に入れるだけで簡単に調理することができました。家で簡単にかぼこを作れたような感覚です。生魚のような風味が好きで、その日にまるまる一袋完食してしまいました。簡単に調理できて、おいしい上に、栄養も摂取できるので、とてもありがたい製品ですね。

――夢に向かって頑張る小学生へのメッセージをお願いします!

全ての子どもたちに伝えたいことは、自分が口にしたもので自分の体ができあがっているということです。食について学ぶことはもちろん、食べたもので自分の体ができあがる意識を持ってほしいなと思います。
サッカー選手を目指す子どもたちに伝えたいことは、サッカーを楽しんでほしいということです。ライバルの選手を見つけて、絶対に負けない気持ちを持って切磋琢磨しながら日々を過ごしてみてください。

――最後に今シーズンの目標を教えてください!

1年間を通して、チームの力にならないといけないと思っています。いつも言っていますが、1年間終わったときに笑顔で終われるように、1年間通して試合に出られるように、毎日を過ごしていくので、皆さんぜひ応援をよろしくお願いします。

書き手:清野修平

新卒でJリーグクラブに入社し、広報担当として広報業務のほか、SNSやサイト運営など一部デジタルマーケティング分野を担当。現在はD2Cブランドでマーケティングディレクターを担いながら、個人でもマーケティング支援を手掛けている。