魚肉たんぱく同盟コラムVol.25

食べるもので身体はつくられる、現役アスリートの食事管理術” 「湘南ベルマーレが鈴廣かまぼこと取り組む、高たんぱく革命 with加藤超也シェフ」 Presented by 鈴廣かまぼこ」イベントレポート

2023.01.23

 鈴廣かまぼこがオフィシャル・クラブスポンサーとしてサポートする湘南ベルマーレ・湘南ベルマーレフットサルクラブから山田直輝選手(以下、山田選手)と佐藤玲惟選手(以下、佐藤選手)をゲストに招き、長友佑都選手の専属シェフ・加藤超也氏(以下、加藤シェフ)とともに「湘南ベルマーレが鈴廣かまぼこと取り組む、高たんぱく革命」をテーマとしてトークイベントを開催。加藤シェフから見ても高い意識で「食」に向き合う2選手が、怪我をした際の食との向き合い方や、日々のトレーニングと食の考え方について熱く語ってくれました。

今回のコラムでは、アスリートと怪我と食という重要なテーマにおいての実体験からくるリアルな調整方法や、トレーニングなど身体づくりにおいて大切な「食」の有効活用についてお届けします。

――佐藤選手は今怪我をされていると伺いましたが、身体の状態やチームの状況はいかがでしょうか?

佐藤選手:
私自身の怪我は、今年の5月に前十字靭帯と半月板の手術をして今はリハビリ中です。全治10〜12ヶ月の予定となっているのですが、年明けの復帰を目指していて、今シーズン中に完全復帰したいですね。所属チームの湘南ベルマーレフットサルクラブはシーズンを折り返したところなのですが、現在Fリーグで4位。3位以内に入ればプレーオフに出場できるので、その目標を達成すべくチーム一丸で頑張っているところです。

――山田選手は今シーズンを振り返って、チームとしてはいかがでしたか?

山田選手:
年始にチームとしての目標をJ1リーグ5位以内という目標を掲げて、1年間戦ってきたんですが、その目標には届かずに終わってしまったので、結果的には悔しいシーズンになってしまいました。ですが、来年またJ1の舞台で戦えるということで、その目標にもう一度チャレンジするチャンスを獲得することができました。今年の蓄積したチーム基盤の上にさらに積み上げて、来シーズンはJ1リーグ5位以内を目指して戦っていきたいと思っています。

――アスリートと「食」は、身体づくりやコンディショニングなど切っても切り離せないテーマだと思いますが、山田選手にとって「食」とはどのようなものでしょうか?

山田選手:
僕は食にはかなり気を使っています。なぜかというと、トレーニングと同じぐらい食事が大事だと思ってるから。 自分が口にしたものでしか身体は作られないですし、食事によって自分の身体を回復してくれたり、筋肉を回復することに直結すると思うので。むしろ、トレーニングよりも大切なんじゃないかと思う時もあります。やっぱり、食事をしっかり取らないと、しっかりしたトレーニングもできない。シーズン中は、良いパフォーマンスを発揮するためにも特に食に気を使います。

――いつ頃から、食の重要性に気付かれたのでしょうか?

山田選手:
子どもの頃から両親にずっと言われていたことなんですが、子どもの頃は出されていたものを食べていただけで、 本当に自分の体と向き合って食について考え出したのは2017年からですね。なので、今から5年程前です。やはり自分と向き合って、自分に合う食事を見つけられたことで、身体が変わっていったことをすごく感じています。

――自分に合った食事というのは、具体的にはどのようなものを選ばれているのでしょうか。

山田選手:
タンパク質はお肉より魚を摂るように言われているので、お肉も大好きなんですけど、魚をたくさん取るようにしていることと、あとは、緑黄食野菜をしっかり摂るようにしています。ビタミンをしっかり摂るということは、意識してやっていることです。

山田選手、ありがとうございます。佐藤選手にとっての「食」はどのようなものですか?

佐藤選手:
山田選手と重なるところもありますが、食トレという言葉があるくらい、食事もトレーニングだと思って取り組んでいます。自分で色々調べてみたり、管理しながら食事と向き合っているところです。

あとは、食事はやっぱり楽しみでもあります。毎日の食事は大きな楽しみのひとつなのですが、選手である以上は好き放題食べられないところもあるので、本音を言うと摂生が必要な今は食事を楽しみきれていない部分もあります。ですが、自分で決めた道ですし、自分でやろうと決めていることなので苦ではないです。引退したら暴飲暴食してしまいそうで少し怖いです(笑)。

今は食事制限なども自分なりに考えながらやっているので、その方法が合っているのかどうか加藤シェフへ色々と相談出来たら嬉しいなと思っています。

山田選手:
佐藤選手は今怪我をされていますが、食事はどのように管理されていますか?僕は2012年の22歳の時に前十字靭帯を切って復帰まで16カ月くらいかかった時に、食の知識が不足していて太ってしまい、コンディションを戻すのがとても大変だった実体験があります。同じ境遇を経験した身として、すごく気になります。

佐藤選手:
僕も怪我をしてから、やけ食いしてしまおうかな・・・とも思いました。ですが、プレーが出来ている間は食べても次の日のトレーニングでカバー出来ますが、怪我で動けない時期は身体に溜まっていく一方だなと。怪我している時だからこそ、食事にはより気をつけようと思っています。なので、今は怪我していない時よりも自分なりに徹底して食事管理と向き合っています。

山田選手:
僕は怪我したときに「食べてもいいだろう・・」と思って食べたら止まらなくなってしまったので、さすがです。大変だと思いますが絶対保った方がいいですよね。太ると戻すのが大変だったので、過去の自分に食べるな!太るな!と言いたいくらいです(笑)。

――佐藤選手は今実際にどのように摂生だったり、食の部分で気を付けていらっしゃるんでしょうか?

基本的に低糖質、高たんぱくということは意識していて、脂質を控えるために揚げ物は基本食べないようにしています。揚げ物を食べる場合は、お昼に揚げたてを食べるということを意識していますね。油、揚げ物は時間が経つと酸化して、より脂肪に変わりやすいということを調べて知ったので、そこは徹底するようにしています。

あとはご飯と食べる順番ですね。まさに加藤シェフに相談したいと思っていた部分です!ご飯は、白米をあまり食べないようにしていて、玄米と黒米をミックスしたものを食べています。グラムで管理していて、炊いたお米をラップで包んで100gや150gを計り、コンディションや活動量に合わせて食べるようにしています。

炭水化物を摂りすぎることを恐れている自分がいて、どのようなバランスでどのような量を摂っていくことがいいのか、脂質を抑えている分、もっと炭水化物でエネルギー補給した方がいいのかなどは相談してみたいです。食べる順番に関しては、スープなど汁物で胃を温めてから、サラダ、たんぱく質などのおかず、最後に炭水化物という順番も意識しています。

――2選手のここまでのお話を受けて、加藤シェフがこの7年間で取り組まれてきたアスリート×食についてのプロセスや想いなどのお話を聞かせてください。

まずここまで山田選手、佐藤選手の「食」についてのお話を伺っていて、シンプルにとても嬉しい気持ちでいっぱいです。僕自身は2016年から長友選手を専属シェフとしてサポートしてきて、世の中に対して食べたもので身体が作られているということを今日まで長友選手と二人三脚で発信し続けてきました。「食トレ」という言葉はまさに僕たちが作ったフレーズでもあります。その重要性については、今お二人が話して下さっていたようにアスリートの皆さんが体現して、発信していくことが何よりの説得力になるなと思っています。

またアスリートのみならず、一般の方々も健康や病気などで悩むことがあると思うのですが、広く食に対する啓蒙活動をしていきたいと思って取り組んでいます。

――ワールドカップ前の時期には、どのような形で食事のサポートを長友選手にされていたのでしょうか?

長友選手を良いコンディションの状態でカタールに送り出すことが自分の1番のミッションだったので、ひとまず怪我無く、無事に送り出すことができてホッとしています。一方で、直前期だからと言って特別なことをするわけではなく、目標にしてきたワールドカップに向けて長友選手が良いコンディションに仕上がっていくよう、調整を進めてきました。後はもう本人が楽しんでプレーしてくれると思うので、大会期間中はサポーターの1人として応援したいですね。

山田選手:
湘南ベルマーレのチーム内でも36歳の長友選手のタフネスについてよく話題に挙がるのですが、長友選手が世界の舞台で戦い続けられる秘訣は「トレーニング」と「食事」を徹底管理しているからだと思っています。長友選手に「食」について気を付けてほしいと加藤シェフが伝えていることがあれば教えてください。

加藤シェフ:
専属シェフという肩書で長友選手と伴走していても、対応出来るタイミングとそうでないタイミングが実際にはあります。その観点から「自分で選択できること」と「適切な食事の量を知ること」を、日々お伝えしながら2年程かけて食トレの基盤を作り上げました。

重要なのは、何を摂取することがいいかを自分自身で分かっていることと、自分にとってどんなものをどれくらい食べるのがベストなのかを分かっているということ。今ではその感覚が本人に染みついていて、僕が食事サポートをできないタイミングでも自分で選べるようになってくれています。実際にカタールに行く直前の食事で、最後に出す炭水化物の量を普段より20〜30g程多く出したら、その分だけ残していてその正確さに少し驚いたほどです(笑)。

山田選手:
なるほど。やっぱり感覚が日常になっていくということが大切なんですね。ありがとうございます。

佐藤選手:
一般的なイメージとして炭水化物を摂りすぎると太ってしまう側面があると思うのですが、炭水化物の摂り方や量についてアドバイスいただけると嬉しいです。僕自身怪我をしている中で、グラムを測りながら管理していたりするのですが、摂りすぎて太ってしまう不安と、足りないことで筋肉量が落ちてしまう不安に板挟みになっていて…。

加藤シェフ:
怪我をされて活動量が減ってしまっている中で量をコントロールすることは正解だと思います。一方で少なすぎてしまうと筋回復がしづらかったり、筋肉量が落ちてしまう懸念があります。たんぱく質を高たんぱく質で摂っていることは、とても良い点ですね。

そこに対して炭水化物が少なすぎると筋肉を合成する力も弱まってしまうことがあります。今の時点で佐藤選手の体重や活動量をすべて把握出来ていないので、はっきりとはお伝えすることは出来ないのですが、一般論としてはもう少しだけ炭水化物の量を増やしてもいいように思います。また、油とセットで摂取していなければすぐに脂肪になるわけではないので、脂質をコントロール出来ている状態であれば糖質をもう少し食べても問題ないです。
加えて、寝るまでに食後3時間空けることや、朝昼晩でバランスを調整することを意識するのもいいと思います。

――話が盛り上がってきましたが、ここで本日のキーワードである「魚肉たんぱく」についてお話を伺いたいと思います。

山田選手:
トレーニングの日は全体練習と筋トレの間に、補食として鈴廣かまぼこさんから提供していただいているフィッシュプロテインバーを食べているのですが、練習の間に食べるのがいいのか、筋トレも終わった後に食べるのがいいのか、どちらがいいのか教えてください。

加藤シェフ:
感覚的な意見で大丈夫なのですが、山田選手は間に食べるのとトレーニングと筋トレ全て終えた後に食べるのだと、どちらがいいと感じますか?

山田選手:
感覚的にはトレーニングと筋トレの間に食べる方がいいですね。

加藤シェフ:
まさにそのタイミングで良質で美味しくたんぱく質を摂取して欲しいという願いを叶えるために鈴廣かまぼこさんと商品開発させていただいたのが、このフィッシュプロテインバーなんです。

かまぼこという商品が持つ特長の中で、僕が特にポジティブに考えているところが「消化性」です。かまぼこは、トレーニング直後でも消化性が高くスピーディに吸収される良質なたんぱく質。機能性と美味しさの両面が備わっている点が、運動後の補食に最適と感じている部分です。

トレーニングと筋トレの間に30分くらい間があるのであれば、そこで1本フィッシュプロテインバーを摂ってもらえると良いなと思います。固形物を間に挟みたくない選手は筋トレ後、30分以内に食べてもらえると嬉しいです。これまで長友選手をサポートしてきて、トレーニング後30分以内のゴールデンタイムに食事を提供できないことがずっと課題でした。練習が終わってすぐ、家に帰ってくる間の30分以内にとにかく良質なタンパク質を摂ってもらうことが最も重要だと感じていたからです。あとは何より、美味しくなければ続かないので、そこは鈴廣かまぼこさんが創業157年の技術を結集して最高の商品を作り上げてくださいました。

山田選手:
お話を聞いて、僕も腑に落ちました。なぜ鈴廣かまぼこさんがアスリート向けの食事を出すのか気になっていたのですが、加藤シェフと取り組んでいることもその一因なのですね。ベルマーレの選手の中では「5種のチーズの帆立グラタン風」味が一番人気があり、僕は乳製品が体質に合わないのでまだ食べられていないのですが、オフシーズンには食べてみようと思っています(笑)僕は「金目鯛と鯵のアクアパッツァ風」味が一番好きで、本当に美味しいです。

加藤シェフ:
いやぁ、嬉しいですね。「5種のチーズの帆立グラタン風」は、実は子どもたちに食べてほしいと思って作りました。子供たちはチーズやグラタンが好きな子も多いですし、ジュニアアスリート育成の観点でもお魚のたんぱく質を食べて欲しいという願いから、今後より広く普及していってくれることを願っています。

――加藤シェフからぜひ一度、新商品のフィッシュプロテインバーについて改めてご説明をお願いいたします。

これまで話してきたような課題を解決するために作らせてもらったのがこのフィッシュプロテインバーです。味も3種類のバリエーションがあるのですが、かまぼこならではの味をと思って世界の郷土料理で魚介の料理を想起させるものを3種類作りました。

特徴としては、まず何より美味しいこと。そして高たんぱく質で消化がいいこと、アミノ酸スコアが100というところです。加えてこれは最近分かってきたことなのですが、フィッシュプロテインバーは乳や大豆よりはるかに消化率のスコアが高いんです。「効率よく」「美味しく」たんぱく質を吸収できるという点では、このフィッシュプロテインバーよりも優れた商品を見つけるのはなかなか難しいのではないでしょうか。片手で食べられる手軽さもありますし、鈴廣かまぼこは天然素材かつ保存料不使用で作られているので安心です。

――佐藤選手は食べてみて味はいかがでしたか?

佐藤選手:
本当にどれも美味しいです。僕は「イカとタコのガリシア風」がすごく気に入っています。
タンパク質を吸収できるという意味でももちろんとてもいいと思うのですが、食卓に並べておかずとして一品として扱えるところも気に入っています。お母さん方にも嬉しいポイントじゃないでしょうか。僕が小学生くらいの頃にフィッシュプロテインバーに出会えていたら・・・きっと毎日食べていたと思います(笑)。

加藤シェフ:
とても嬉しいですね。先ほど消化性についても少し触れたのですが、消化性が良いということはアスリートにとって重要なことです。サラダチキンなどと比較しても消化性の良さは証明されています。アスリートだけでなく、健康志向の皆さんに軽食や補食としておすすめしたい商品です。

――本日は山田選手、佐藤選手、加藤シェフご登壇いただきありがとうございました。鈴廣かまぼこの、そしてフィッシュプロテインバーの消化性についてお話しいただきましたが、消化が早いということは、それだけ早く身体も休めることができるということです。

消化吸収が早く終わるということは、それだけ身体のエネルギーを他のリカバリーに使えるため、寝起きが良くなったり、疲れが抜けやすくなったりする側面もあります。ビジネスマンの方で忙しい時や夜遅くまで仕事をしなければいけない時の夜食などにもかまぼこは最適ですので、アスリートの方はもちろん、ビジネスマンの方々にも食べてほしいです。

最近ではナチュラルローソンやスーパー等でも展開を開始しておりますので、フィッシュプロテインバーを見つけたら是非手にとっていただけると嬉しいです。
 
 

山田直輝選手プロフィール
1990年7月4日生まれ。小学校から高校まで全ての年代で全国大会優勝を経験。2007年8月には、韓国で開催されたU-17ワールドカップに日本代表の10番として参加。2009年浦和レッズに入団し、同年プロデビュー。同じく2009年にプロ1年目ながら、日本代表に選出され、キリンカップ チリ戦で代表デビューを果たす。現在はJリーグで、湘南ベルマーレの一員として活躍している。

佐藤玲惟選手プロフィール
1996年12月6日生まれ。小学校から大学までサッカーをプレー、中学生に慣れ親しんだフットサルへ転向。トップ昇格後はFリーグ選抜としても1年プレー。出身地である小田原のヒーローになることを目標に掲げ、ピッチ外の活動も精力的に取り組んでいる。

加藤超也氏プロフィール
1984年生まれ。2016年にサッカー日本代表長友佑都専属シェフに就任。「食べたもので体はつくられている」をポリシーに、欧州と日本を行き来しながらサポートに従事。2020年からは、「アスリート自炊力向上プログラム」として、東京五輪サッカー日本代表候補の菅原由勢選手のサポートを開始。また2020年10月よりポタージュブランド「THE POTAGE」の商品プロデュースを行い、その他企業の商品開発などにも携わっている

山本真奈(やまもと・まな)
フリーランス 広報・ライター
医療機器の営業からキャリアをスタートし、これまでヘルスケア関連の事業会社で広報・PRに従事。「ひとりの人の人生がより豊かになるようなサポートをすること」が好き。