魚肉たんぱく同盟コラムVol.44

稲本潤一サッカークリニック supported by 魚肉たんぱく同盟 イベントレポート

2025.10.16

鈴廣かまぼこは、鈴廣かまぼこ大使である元プロサッカー選手の稲本潤一さんを学習院中等科サッカー部に派遣し、「稲本潤一サッカークリニック supported by 魚肉たんぱく同盟」を開催いたしました。

稲本 潤一 さんプロフィール
1979年9月18日生まれ。1997年ガンバ大阪ユースからトップチームに昇格し、17歳6か月(当時最年少)でJリーグ初出場。1999年には黄金世代の一員としてFIFAワールドユースに出場し、準優勝を果たす。2001年にアーセナル(プレミアリーグ)に移籍し、海外のトップリーグで9年間プレー。世界最高峰の大会であるUEFAチャンピオンズリーグで、日本人3人目となるゴールを決めるなど、海外移籍のパイオニア的存在として活躍。ワールドカップには、2002年、2006年、2010年と3大会連続で出場。2002年の日韓ワールドカップでは、2ゴールを決め、日本代表の躍進に貢献する。2010年冬にJリーグに復帰し、2024年に現役引退を発表。現在は、川崎フロンターレ育成部コーチとして活動している。

 


 

サッカー指導に加え、稲本さんには「世界で活躍する人材になるには?」をテーマにした講演会も実施いただきました。本イベントでは、サッカーの技術指導に留まらず、トップアスリートとしての「カラダづくりの秘訣」や、人生の「分岐点を乗り越えて人として成長できた経験」を子どもたちに伝授。将来、世界で活躍できる人材になるための、フィジカルとメンタル両面での確かな土台づくりと、成長のきっかけを提供しました。

サッカー教室では、日頃から実施しているトレーニングに稲本さんが参加。ワールドクラスの技術、高いフィジカル能力に子どもたちは感銘を受けたようです。参加した子どもたちは、「緊張して思いのままのパフォーマンスを出せなかったのですが、稲本さんの強さに圧巻されてすごい印象的でした」、「稲本さんのポジショニングのお手本にして、自分もいいところに行こうとしたが難しかった」など刺激を受けたようです。

講演会では子どもたちの質問に対して、稲本さんが回答しました。子どもたちは、プロの考え方や成功の過程を聞けたことで、目線が上がったようです。質問と回答を一部ご紹介いたします。

――世界で活躍する人材になるためには、中学生の時にどのようなことをやっておくべきですか?

稲本さん: 僕が中学生の時は、サッカーを中心に1日を過ごしていました。僕は中学校からガンバ大阪のジュニアユースに入らせてもらったのですが、電車と自転車を合わせて片道2時間近くかけて練習に行っていました。学校が終わり、練習に行き、夜22時から0時に自宅に帰ってきてを繰り返す生活をしていました。

また、レベルの高い環境でサッカーを続けられたのが、僕が世界でプレーできた要因だとは思います。(僕の経験から世界で活躍するには)夢中になれるものがあるのかないのかが大切だと思います。当時は、休みはなかったですし、毎日の移動時間が4時間でかなり時間が取られていましたが、それでも今振り返ってみてもすごく楽しかった思い出です。

(みなさんが世界を目指すことが)もしかしたらサッカーかもしれないですし、違うことかもしれないですけど、興味のあるものを続けてみるっていうところが一番の近道なのかなと思います。

――自分が変わったきっかけ、人生の分岐点になるようなことはありましたか?

稲本さん: プロになってからなんですけど、僕が19歳の時にワールドユースという大会がありました。僕たちの年代は、すごく強くて決勝までいったんですよね。その時の決勝の相手はスペインでした。勝ち進んでいて自信があったので、負ける気がしなかったんですけど、ボロクソにやられたんですよ。当時、僕は既に(デビューは当時最年少の17歳6か月)Jリーグで試合にも出させてもらっていましたし、次のオリンピックを目指す代表などにも入らせてもらっていたんですど、(スペインとの試合で)世界との差っていうのを初めて知って「このままでは僕のサッカー人生のなかで、彼らに追いつくには日本でプレーをしていたら無理だ」というのを感じて。やっぱりこのときの衝撃が、後の人生にとっての分岐点だったと思います。

スペインにはシャビがいて、当時から多分バルセロナでプレーしていたと思います。その時の僕は、Jリーグでは自分のタイミングでボールを取りにいけば、相手が何歳の選手であろうがボールは取れてたんですけど、シャビは取れませんでした。「ああ、これが世界(基準)なのかっていうのをやっぱり感じましたね」。

当時は、今より海外に行ってる選手が多くはなかったので、海外に行く方法を調べたり、周りの人たちに聞いたりするところから始めました。代理人を自分で探したりもしました。
だから、スペインに0-4でボコボコにやられたっていうのがすごく分岐点だったと思います。

 


 

鈴廣かまぼこでは「お魚たんぱくで世界を健やかに」というミッションステートメントを掲げ、これからも稲本さんとともに魚肉たんぽく同盟の活動を進めて参ります。

清野修平
新卒でJリーグクラブに入社し、広報担当として広報業務のほか、SNSやサイト運営など一部デジタルマーケティング分野を担当。現在は、広義のスポーツ領域でクリエイティブとプロモーション事業を展開する株式会社セイカダイに所属。複数のスポーツチームや競技団体およびスポーツ近接領域の企業の情報発信・ブランディングを支援している。